レイヤーマスクを使いこなす2
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使用したバージョン:CLIP STUDIO PAINT Ver.1.3.0
[1]さまざまなレイヤーでレイヤーマスクを使う
[2]レイヤーマスクの操作
前回の講座に引き続き、レイヤーマスクの使い方を解説します。
[1]さまざまなレイヤーでレイヤーマスクを使う
1.レイヤーフォルダーにレイヤーマスク
レイヤーマスクはレイヤーフォルダーに作成することもできます。
作成方法は通常レイヤーと同じです。
フォルダーに適用すると肌や服など特定の箇所だけに彩色する際、非常に便利です。
例えば服を塗る際、どんなに塗り漏れていても…
服を彩色したレイヤーを一つのフォルダー内に入れ、レイヤーマスクを作成することで塗り漏れた部分を隠すことができます。
この場合、下図のように服の外側(青い部分)をマスクで隠しています。
2.色調補正レイヤーにレイヤーマスク【PRO/EX】
色調補正レイヤーを作成すると、レイヤーマスクがついた状態で作成されます。
このレイヤーマスクも、描画ツールでマスクする箇所を変更することができます。
レイヤーマスクを変更することにより、色調補正レイヤーの適用範囲を変更することができます。
3.トーンレイヤーでレイヤーマスクを使う【PRO/EX】
トーンレイヤー上では、レイヤーマスクでトーンを貼る範囲をコントロールしています。
トーンレイヤーのレイヤーマスク上で描画すれば、トーンを貼る範囲を変更できます。
ただし、水彩筆やアンチエイリアスがかかった描画ツールなどの、階調のあるツールで描画してしまうと、網点がグレーの状態になってしまいます。
この状態では、書き出し、印刷時の表現色で「モノクロ2階調」を選択すると、グレーの部分が出力されません。
また、この状態でグレースケールやRGB/CMYKカラーで書き出し、印刷するとモアレになる場合があります。
トーンレイヤーのマスクは、階調のある描画ツールで編集しないように注意しましょう。
[2]レイヤーマスクの操作
[レイヤー]パレットのアイコンや、レイヤーマスクのサムネイルを右クリックすると表示されるメニューで、レイヤーマスクを操作できます。
・マスクを削除
レイヤーマスクを削除します。マスクされていた部分がすべて表示されます。
レイヤーマスクを選択して、[レイヤー]パレットの「ゴミ箱」アイコンをクリックしても削除できます。
・マスクをレイヤーに適用
レイヤーとレイヤーマスクが統合され、ラスターレイヤーになります。レイヤーフォルダーのレイヤーマスクでは選択できません。
レイヤーのマスクされていた部分が消され、レイヤーマスクは削除されます。また、ラスターレイヤーに変換されます。
[レイヤー]パレットの「マスクをレイヤーに適用」アイコンをクリックしても適用できます。
・マスクを有効化
レイヤーマスクの有効、無効を変更できます。
[レイヤー]パレットの「マスクを有効化」をクリックするか、Shiftキーを押しながらレイヤーマスクのサムネイルをクリックしても変更できます。
・マスク範囲を表示
レイヤーマスクによって非表示になっている個所が青く表示されます。
[レイヤー]パレットの「マスク範囲を表示」をクリックするか、Altキー(Mac OSXの場合はOptionキー)を押しながらレイヤーマスクのサムネイルをクリックしても、表示できます。
・マスクをレイヤーにリンク
レイヤーとレイヤーマスクとのリンクを有効、無効に切り替えることができます。
レイヤーマスク作成時はレイヤーへのリンクは有効に設定されています。
[レイヤー]パレットのチェックマークをクリックしても切り替えできます。
リンクが有効の場合、レイヤーを移動や変形すると、レイヤーマスクも同じように移動、変形するため、通常のレイヤー移動と同じように編集できます。
リンクが無効の場合は、レイヤーもしくはマスクを移動、変形すると、選択したもののみ移動、変形します。
レイヤーマスクの基本的な使い方の説明は以上です。
次回は、作画に役立つレイヤーマスクの応用法を解説します。
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