4.THE 彩色
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いよいよ色塗りに閉そく進行します。光と影の意識。
しかし、今さらだけど感覚的に塗っている当人にマトモな解説が出来るのか!?そもそも絵とは、視覚的な記号を使った表現。言葉なるモノに簡単に変換出来るとは言い難いと思うのです。…と、己の言語能力の低さを棚に上げてもしょうがないので、とにかく実践あるのみ!みんなと一緒に、ボクも勉強します(何)。
ここでは、仕上げ前の最終段階まで進段。基本的に、塗りはすべて[水彩]ツールを使用します。
最大限の大雑把で下地を塗っていきます。[水彩]ツールにて、図のようなグラデーションを描画。どんな緻密に見える絵でも、元は単純なのです。最初から[グラデーション]ツールを使ってもイイんですが、キレイ過ぎるのでやめました。
絵にもよりますが、このグラデと言うヤツは多用すると「いかにもCGっぽい画」になってしまうと思うのです。使いこなせれば最強、しかしそれを誤ればボツ個性を招く諸刃の剣。それがグラデーションなのである!(偏見)
ちなみに図のように、ブラシサイズ500を越える大きさで[水彩]ツールを実行すると、マシンによっては重すぎて死にそうになります(経験)。
今回のグラデのように、濃い色から薄い色に変化させる場合。[カラーサークル]をBのように動かすと自然な感じになります。つまり、明度と共に彩度も上げてやるのです。単純に明度のみを上げたAの場合、単にくすんだ色にしかなりません(マメ知識)。
これを踏まえて、以後の行程も進行します。
背景をザックリと塗っていきます。
どの程度ザックリかと言うと、陰影が大体分かる程度で。こう言う抽象表現がちょくちょく出てきますが、絵描きを目指すなら察せ!…と、自分は先生に言われてムカついたクチですが、実際そう言うしかない現実を今この場で実感しておりますよ。
ココで言う背景とは、機関車以外の場所のことです。複雑な配色に見えますが、基本は青の濃・淡・その中間の3パターン程度。濃い色から薄い色へ。これを前述の要領で[カラーサークル]を動かし、切り替え、ひたすら塗っていきます。
ある程度塗り終えたら、キャンバスから直接スポイトで色を吸い取って実行(Altキー+クリック)。ちなみに地面周辺が明るくなっているのは、月明かり(光源)を反射しているためです。また、機関車周辺も敢えて色を薄くし、絵的ウソにてその存在を強調するようにしました。
機関車をザックリと塗ります。 同じく大体の陰影がつかめる程度で。窓枠やワイパー等、細かくエッジのあるパーツは、ガンガン後回しにします。
「3.基本レイヤーパーツをマスクする」で作成したマスクレイヤーを使用。塗る前に、[レイヤー]パレットにある[透明部分をロック]にチェックを入れておきます。こうすると、現在描画されている部分以外の場所(=透明部分)には色がハミ出なくなり便利です。
~描画部分からハミ出さない方法~
描画部分からハミ出さないように塗る方法には、次の3つがあります。
①クリッピングフォルダ化
②下のレイヤーでクリッピング
③透明部分のロック
機関車、背景ともにザックリが終わった状態です。ココで一回コーヒーを飲みます(重要)。
光源が後ろだけにある場合、本来なら機関車の顔は黒で潰れてしまいますが、今回は見せるようにしました。真上からの入射もあると言う設定の下なワケですが。リアル一辺倒ではない、絵的ウソ。最優先すべきは「この機関車をどうすればカッコ良く魅せられるか!?」なので、じゃんじゃんウソをつきましょう(笑)。
ちなみに機関車の窓は、左右だけ傾斜が付いているので天井の光を反射して白くなります。パーツがどういう風に構築されているか理解して描くと言うのは、人体作画と一緒です。ウソをつくにしても基本が分かってから、というのが大前提なワケです。
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