5.描き込む!(背景編)
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コーヒーも飲み終わり、いよいよ詳細を塗って行きます。塗り込む、と言うよりは描き込むと言った方が近いかも知れません。大雑把に塗った彩色に、詳細ストロークにてメリハリを出す作業です。
まずは背景から。 その前に、ここでは思い切って線画を隠しました。やはり背景には、輪郭線がない方がシックリいくと思うのです。
大雑把に下塗りはしてあるので、後はこの最低限の[カラーガイド]を頼りに、己で塗っていく! いつまでも親に頼っていてはイケマセン(何)。
塗り込みスタート。まずは背景レイヤーの上に新規レイヤーを作成。通常描画モードにて、車庫の骨組みから描いて行きます。ここでは[直線]ツールを使用。アタリ線の上から、ガンガン引いていきます。
この辺りまで来ると、少々パースがズレていても気になりません。一枚絵としてそれとなく収まっていればイイと言う、かなりイイ加減な思考回路になっています(笑)。不思議なもので、逆に正確なパースを取って絵にした場合、何となく違和感がある時があります。
ココが絵の面白い部分。真実が真実に見えない。波の音を録音しても波の音には聴こえない、音響トリックに似た面白さがあります。
塗り込み線を馴染ませます。[レイヤー]パレットの[透明部分をロック]にチェック。近隣色をスポイトで吸い取り、実行して行きます。この骨組みを描き込むだけで、かなりメリハリの効いた絵になってテンション上がって参ります。
テンション上がっている状態のうちに、どんどん塗ります。塗り始めると、教科書にあるような配色法や彩色テクニックは、イイ意味で無視し始めます。ベストと思う方法を、己の手で模索する。そうする内に、いつのまにか自分だけの彩色法が確立されていたりするのです。
もちろん、基本知識がある程度身に付いていることが最低条件なワケですが。しかしこればかりは、正直ヒトに言われて云々ではないと思うのです。
背景描き込み終了。ココで一旦、風呂に入ります(最重要)。
各行程の合間に時間を置くのは、物理的な休息の他、作品を客観的に見るためと言うのもあります。同じモノをずっと見ていると、どこが悪いか分からなくなる。そこで一旦、風呂でも入って気分をリフレッシュし、第三者目線で見られるようにするワケです。
風呂上りの牛乳を腰に手を当てて飲み終えて、フッと見る。この時、第一印象で悪かった部分を瞬時に修正し、少なくとも自分が納得できる最低レベルを保持して行きます。
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