7.背景の着色
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イスの塗り

まずは、下塗りをします。色の決定は後で行いますので、この時点では仮の色でかまいません。この後、パーツごとにレイヤー分けをしていきます。

イスの柔らかい部分に軽く陰影をつけました。今回のこのイスは、木のイスに布張りしてあるようなクラシックなものをイメージしていますので、素材の質感を意識しながら塗ります。

ここで、イスの布地部分に素材テクスチャを貼りたいと思います。[パレット]メニュー→[素材]を選択すると、[素材]パレットが表示されます。

今回は、[パターントーン]の中の[デフォルト]→[カラー]の素材の中から[花模様03]を使います。クラシックなイスに合う、レトロな花模様です。

[素材]パレットから[花模様03]をキャンバスにドラッグ&ドロップすると、テクスチャが貼られます。この状態では、ただテクスチャを貼り付けただけですので、ここから絵になじむように処理していきます。

[レイヤー]パレットで[花模様03]レイヤーを選択し、レイヤーの不透明度を75%に、[合成モード]を[乗算]に変更します。
こうすることにより、下に描かれた陰影にうまくのることができます。布の質感を描写した部分も壊すこともなく、花模様がなじみます。

その後、さらに陰影をつけていきます。光源により明るい部分を光らせ、暗い部分に影を描きました。さらに、「花模様03」レイヤーの柄が、常に一定の印刷具合だとリアリティがありませんので、光が当たっている部分や、中心部分の人が頻繁に良く座るため色が薄くなっている部分を表現するため、[消しゴム]ツールで軽めにポンポンとこすり、薄く消していきます。
![[焼込カラー]レイヤーを挿入](https://celclipcommonprod.s3.amazonaws.com/howto/howtoimages/illuststudio/ninkieshi/006/004/v120_eshi_06_35.jpg?)
考えていたより地味な色合いになってしまったので、一番上に[合成モード]を[ 焼き込みカラー]にしたレイヤーを挿入し、色味を足してみました。ビビットな鮮やかさが生まれました。

最後にイスの木の部分の彩色です。古めかしい感じを意識して、塗り上げます。影部分には、紫色などを入れ深みを出します。
あとは、人物と同様に、なじませるための主線の色トレスを行い、イスの着色は完成です。
窓の塗り

窓の塗りを行います。まずは、外側の木の部分に軽く陰影をつけました。まだ完成予想図は頭の中にありませんが、描いていくうちに見えてくると思いますので、とりあえず思うままに描いていきましょう。

明るい部分と、暗い部分を塗り分けました。一つのパーツの方針が決まってくると、その他のパーツの今後の方針も固まってきます。
![水彩ツール[かすれマーカー]](https://celclipcommonprod.s3.amazonaws.com/howto/howtoimages/illuststudio/ninkieshi/006/004/v120_eshi_06_36.jpg?)
次に木の質感の表現ですが、今回は[水彩]ツールの中の[かすれマーカー]を使ってみたいと思います。これは毛筆で描いたようなかすれた線が出せるツールです。このツールで木目を表現していきます。
![[かすれマーカー]でなぞるように塗る](https://celclipcommonprod.s3.amazonaws.com/howto/howtoimages/illuststudio/ninkieshi/006/004/v120_eshi_06_37.jpg?)
[かすれマーカー]でなぞるように、塗っていきます。いい感じの質感が出せました。

同様に、内側の木の部分も塗り分けます。窓の木の部分はこれで完成です。
今回のような「萌え絵」の場合、背景は脇役というか引き立て役になりますので、「それっぽく見えれば良い」程度の表現で大丈夫かと思います。
次は壁を塗っていきます。

まず、壁全体にグラデーションをかけます。[ツール]パレットで[グラデーション]ツールを選択します。[ツールセット]の[有色→無色(線)]を選択し、下から上方向へとグラデーションをかけます。

このような感じになります。次に、イスのときと同様に、この壁に素材を貼っていきます。

壁紙には[素材]パレットの[パターントーン]→[デフォルト]→[カラー]→[花模様02]を使いたいと思います。連続した模様なので壁紙に適しています。

貼り込むとこのような状態になりました。少し、浮いている印象がありますので、窓がもたらす影を壁紙のほうへ描いていきます。

壁紙部分に影を描き、非表示していたイスを表示させました。さらに、窓部分の主線の色トレスにより色をなじませました。
これで窓と壁紙は完成です。
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