15.色調調整
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手前のキャラ・奥のキャラ・背景とそれぞれ色調等の調整をしたいので、それぞれ選択範囲を作成しやすくするため選択範囲レイヤーを作成します。
(1)[レイヤー]パレットから[新規レイヤーの作成]→[選択範囲レイヤー]を選択します。
(2)表示された[新規レイヤー]ダイアログの[レイヤー名]を「キャラA」、[表現色]を「黒(1bit)」に設定し[OK]をクリックします。
[レイヤー]パレットの[選択範囲]リブに[選択範囲レイヤー]が作成されます。
[選択範囲レイヤー]は「キャラA」、「キャラB」、「背景」の3つを作成しました。
選択範囲レイヤーとは
選択範囲を[選択範囲レイヤー]として保存できるレイヤーです。
同じ選択範囲を何度も使用する場合や後から使用したい場合に使用すると便利です。
[選択範囲レイヤー]について詳しくは、機能解説!トラの巻「選択範囲を使いこなす」をご覧ください。
それぞれの選択範囲レイヤーを塗り分けます。
まず「キャラA」レイヤーを下図のように塗り分けます。
(1)[レイヤー]パレットから[選択範囲レイヤー]:「キャラA」を選択します。
(2)[塗りつぶし]ツールを選択し、[ツールセット]パレットから「レイヤー複数参照」を選択します。
(3)「レイヤー複数参照」の[ツールオプション]を変更します。
・[領域を拡縮]にチェック、数値:「3」
・[最も濃いピクセルまで拡張]にチェック
・[ドラッグで同じ色を塗りつぶす]にチェック
最も濃いピクセルまで拡張とは
線の色が最も濃い色の部分を認識して、その部分まで塗りつぶします。[領域を拡縮]で領域を拡大するように設定したとき、線の最も[不透明度]の高いピクセルより外側にはみ出さなくなります。
例えば、下図の菱形の内部を[領域の拡張]:「7」で、「最も濃いピクセルまで拡張」にチェックを入れている場合と入れていない場合を見比べてみます。
●「最も濃いピクセルまで拡張」にチェックしない場合
線の太さが7px以下のため、線よりはみ出した場所まで塗られてしまいます。
●「最も濃いピクセルまで拡張」にチェックした場合
線の最も濃いところで塗りどまってくれるため、線の外側まで塗られることはありません。
(4)次に、より塗り分けを簡単にするために[レイヤー]パレットの[画像]タブから彩色したレイヤーと「影」レイヤーを非表示にします。
これで「線画」と「下地」のみが表示され、[塗りつぶし]ツールの[ツールオプション][ドラッグで同じ色を塗りつぶす]が効果的に働きます。
(5)細かな塗り残しは気にせずに[塗りつぶし]ツールで塗っていきます。
(6)細かな塗り残しは[ペン]ツールや[閉領域フィル]ツールで塗りつぶします。
・[閉領域フィル]ツール:「複数レイヤー参照」
[閉領域フィル]ツールで塗りつぶすのが難しい個所は[ペン]ツールで塗りつぶします。
次に奥のキャラを同じように塗りつぶす前に、わかりやすいよう[選択範囲レイヤー]の色を変更します。
(1)[レイヤー]パレットから選択範囲レイヤー「キャラB」を選択します。
(2)[レイヤープロパティ]パレットの[メインカラー]をクリックして[色の設定]ダイアログから任意の色を選択し[OK]をクリックします。
(3)同じように奥のキャラを「キャラB」として塗りつぶします。
最後に背景の選択範囲レイヤーを塗り分けます。
(1)[選択範囲レイヤー]「背景」の色も同じように変更します。
(2)[選択]メニューから[選択範囲レイヤー]→[選択範囲に変換]を選択します。
「キャラA」「キャラB」に塗られた箇所の選択範囲が作成されます。
(4)次に[選択]メニューから[選択範囲の反転]を行いキャラクター以外が選択されている状態にします。
(5)[選択範囲ランチャー]から[塗りつぶし]をクリックし選択範囲内を塗りつぶします。
これで全ての選択範囲レイヤーの塗り分けが出来ました。
最初に非表示にしたレイヤーを表示します。
(7)[レイヤー]パレットの[画像]タブから彩色したレイヤーと「影」レイヤーを表示します。
このままだと選択範囲レイヤーの色で実際に塗られている色が確認できません。
選択範囲レイヤーは表示していないと選択範囲の作成が出来ません。
選択範囲レイヤーから選択範囲作成のたびに表示/非表示を繰り返すのは面倒なので、選択範囲レイヤーを表示したまま塗られている色が確認できるようにします。
(8)選択範囲レイヤー「背景」「キャラA」「キャラB」全ての[不透明度]を「0%」にします。
これで、全ての選択範囲レイヤーの準備が整いました。
選択範囲レイヤーに塗られている範囲を確認したい場合は、[不透明度]を調整して確認してください。
それぞれの色調を調整します。
(1)着色ときに作成したレイヤー「影」を選択し、[レイヤー]メニューから[下のレイヤーに結合]を選択して「下色」レイヤーに結合します。
(2)選択範囲レイヤー「背景」を[Ctrl]キー + クリックして選択範囲を作成します。
(3)「下色」レイヤーを選択して、[フィルタ]メニューから[明るさ・コントラスト]、[トーンカーブ]、[カラーバランス]フィルタを使用し、色の調整を行います。
・[明るさ・コントラスト]フィルタ
・[トーンカーブ]フィルタ
・[カラーバランス]フィルタ
少し黄色を掛け合わせました。
同じように選択範囲レイヤー「キャラB」でも色を変更します。
(5)同じく選択範囲レイヤー「キャラA」も色を変更しますが、「キャラA」が他の部位よりも目立つように「キャラB」、「背景」と違い、やや赤み掛け、やや明るさを暗くします。
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