14.影付け(水彩塗り)
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1.水彩塗りの影(雰囲気)
使用ツール:[水彩]ツールの[カスタム丸筆]・[塗り&なじませ]、[ぼかしブラシ]ツール
2種類目の影を付けていきます。[2]のアニメ塗りのレイヤーの上にもう1枚[乗算]レイヤーを作り、[下のレイヤーにクリッピング]に設定します。
アニメ塗りの影レイヤーは明暗を表現する影でしたが、こちらのレイヤーは明暗というより雰囲気を重視して描きます。
この工程では、[カスタム丸筆]と、[水彩]ツールの[ツールセット]パレットにあらかじめ用意されている[塗り&なじませ]の不透明度を30程度に下げて使います。
[カスタム丸筆]で描いた影を、メリハリを意識しながら[塗り&なじませ]で部分的に延ばしたり、[消しゴム]ツールで消したりしていきます。
肌の影だけは、[ぼかしブラシ]ツールも使って塗ります。影というよりはグラデーションを作る気持ちで塗ります。
私はよく髪に照り返しのような効果の出る塗りをするんですが、これも服と同じように塗ります。
[カスタム丸筆]で前髪にゆるやかなカーブの線を描いてから、線の下の部分を[塗り&なじませ]でぼかします。
ラフの工程で描いた「棒人間」の顔の十字と同じようなカーブで描くといい感じになります。
アニメ塗りと雰囲気の影が付きました。
2.色の調整
ひととおり影付けが終わったら、アニメ塗り、水彩塗り、両方の影の色を下塗りの色を変更するときに使った[フィルタ]メニューの[色相・彩度・明度]で調整します。
今回は、白っぽい所は彩度を落とし、黒っぽい所は暗い色にしてコントラストをはっきりさせました。
3.目を描く
使用ツール:[水彩]ツールの[カスタム丸筆]・[塗り&なじませ]
目は次のような手順で描いていきます。
(1)黒目の下地レイヤーに直接ベースになる色を塗ります。
(2)新しく[乗算]レイヤーを作って色を重ね塗りします。
(3)さらに[乗算]レイヤーを作り、違う色味を加えて塗り重ねます。
(4)新しく[オーバーレイ]レイヤーを作って目に光を描きます。
(5)最後に、[乗算]や[オーバーレイ]などの増やしたレイヤーをすべて下地レイヤーに統合します。
※個人的にこまかいレイヤーが残っていると気になるので統合してしまいますが、レイヤーは統合しなくてもかまいません。
4.ハイライトを描く
最後に髪のツヤを描き足します。
(1)新規レイヤーを2枚作り、黒子・白子それぞれの髪のレイヤーの上に1枚ずつ配置して、[下のレイヤーにクリッピング]に設定します。
(2)レイヤーの合成モードを[スクリーン]にして、このレイヤーに髪のツヤを描きます。
髪のツヤはパキっとしたのが好きなので、[カスタムGペン(塗り用)]で、『塗るというより線を引く』感覚で描きました。ここでも、髪の照り返しを描くときにも参考にした「棒人間」の顔の十字を意識しながらハイライトを入れます。
ここまでの全体図です。
ちなみにレイヤーはこんな感じになっています。
「髪」フォルダが閉じていますが、これも他の同様に影2種類(+ツヤ)のレイヤーをクリッピングしてあります。
「肌」フォルダには、
・「黒目」レイヤー(先程の目を塗りこんだもの)
・「白目」レイヤー
・「肌」レイヤー(黒子・白子各1枚)
が入っています。
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