10.着彩
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1.レイヤーの整理
本格的な着彩の前にレイヤーを整理しておきます。
(1)塗りつぶし用に作成した「つなぎ」レイヤーは、もう必要ないため削除します。
(2)「カラーラフ」レイヤーは、そのまま背景の着彩に使用するため、レイヤー名を「背景」レイヤーに変更します。
(3)「ペン入れ」レイヤー、「キャラクター」レイヤー、「オブジェクト」レイヤー、「背景」レイヤーの4枚で着彩作業を進めていきます。
それぞれのレイヤーに直接塗っていくため、レイヤーからはみ出さずに塗れるように、透明部分を保護しておきます。
[レイヤー]パレットの上部にある[透明部分を保護]をクリックし、レイヤーに鍵マークが付いた状態にします。[透明部分を保護]は、4枚それぞれのレイヤーに対して行います。
2.着彩
準備が終わったら、あとは塗り進めていくだけです。
描画ツールは、カラーラフを塗ったときにカスタマイズした[中芯]を使います。
[ツールオプション]で、[不透明度]と[硬さ]を適宜調節しながら塗っていきます。
カラーイラストにおいて着彩の筆のタッチは、そのままその作家の個性を表現する重要な要素のひとつです。僕は目立たせたい部分を描く際は、あまりグラデーションをつけず、影の諧調を段階的にはっきりと塗り分けています。
逆に背景など、あまり目立たせたくない部分はペンの固さを少し下げて色の境界をぼかし、コントラストを抑えます。
また、着彩をするときは、画面を構成する光の色、影の色を意識しておきましょう。
日常描写においては光の色は概ね明るい黄色になると思いますので、影の配色次第で画面全体の色味が決まってきます。僕は古いトイカメラで撮った写真のような色味が好きなので、やや緑がかったシアンをよく使います。
今回のイラストでは、キャラクターの肌が綺麗に描けたところが気に入っています。輪郭を強調しつつも、陶器のようになめらかな肌が描けるようになりたいです。
3.仕上げ
最後に、レベル補正でコントラストを若干引き締めて完成です。
完成したイラストはこちらです。
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