8.レイヤーの塗り分け

提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30    作家 : ふぉ~ど
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はみ出しを気にしないで彩色に専念できるように、車止め、踊り場、階段、手すり、家の壁、屋根…という感じで、パーツごとにレイヤーを作成し、塗り分けます。

レイヤーの塗り分けには[塗りつぶし]ツールの[主線を参照]を使用します。
[主線を参照]は、[参照レイヤー]を参照して塗りつぶしやすいように設定されているツールセットです。

※上図では、初期状態で非表示になっているパラメータも表示しています。すべてのパラメータを表示させるには、[ツールオプション]下部にある[非表示設定のパラメータを表示する]をクリックします。

■主線を参照してレイヤーを塗りつぶす方法
(1)最初に、線画レイヤーを[参照レイヤー]に設定します。
[レイヤー]パレットで線画レイヤーを選択してから、[レイヤー]メニュー→[参照レイヤーに設定]にチェックを入れると、線画レイヤーが[参照レイヤー]に設定されます。[参照レイヤー]に設定されたレイヤーは、レイヤーパレットのアイコン表示がS字に変化します。

(2)彩色用のラスターレイヤーを、線画レイヤーの下に作成します。

(3)[塗りつぶし]ツールの[主線を参照]で、塗りつぶしたい所をクリックします。塗りつぶすときに、隣同士で色の違いがはっきりとわかる派手な色で塗りつぶすと、塗り残しやはみ出しを見つけやすくなります。

POINT

①同じ物でも色が違う部分(下図の民家の屋根と壁)を別レイヤーにしておけば、仕上げの段階で色別にフィルタをかけられるので便利です。また、[主線を参照]はドラッグで同じ色を塗りつぶせるように設定されているため、下図のようにドラッグすると、複数の領域をまとめて塗りつぶせます。

②細かすぎて塗りつぶせない領域は、[閉領域フィル]ツールやオリジナルの[水彩ベタ]で塗り、はみ出した所は[消しゴム]ツールの[硬め]で修正します。
線画の隙間は[ツールオプション]の[隙間を閉じる]で設定しているピクセル数まで無視して塗りつぶせますが、あまり大きな数値に設定してしまうと細かい部分も隙間と認識されて塗り残されてしまうことがあります。そのため、線画に大きな隙間があって隣の部分まで色がはみ出してしまうような場合は、[水彩ベタ]で隙間をふさいでから塗りつぶすという方法を併用するとよいでしょう。

※[塗りつぶし]ツールの詳しい使い方は、機能解説!トラの巻「塗りつぶしツールを使いこなす」をご覧ください。

 

(4)レイヤーが増え過ぎると管理が大変になるので、細かいパーツ(この絵の場合は街灯、フェンスのフレーム、奥にある2つの車止め、物干し台とプランター)は一括りで同じレイヤーに塗ります。

遠景は民家が大量にありますが、一軒ずつレイヤーを分けていると時間がかかりすぎるので、複数の家をまとめてひとつのパーツとして扱います。横一列をまとめて塗りつぶし、あとから距離に応じて色合いを調節できるようにしています。

(5)レイヤー分けが終わったら、彩色用のレイヤーをすべて選択してから、[レイヤー]パレットの右上にある[透明部分をロック]アイコンをクリックします(レイヤー名の左側に鍵マークが付きます)。これで、彩色時に色がはみ出さなくなります。

複数のレイヤーを同時に選択するには、[レイヤー]パレットのレイヤーを[Ctrl]キーを押しながらクリックするか、または、目のマークの右側のスペースをクリックしてチェックを入れ、選択レイヤーを追加します。

(6)派手な色で塗りつぶしてある色を、それぞれのパーツのベースになる色に変更します。

ラフの色を参考にして描画色を設定したら、[編集]メニュー→[塗りつぶし]で色を整えます。

(7)レイヤーが多くなったので、以下のようにフォルダ化して整理しました。

作者プロフィール:ふぉ~ど  (サイトURL:http://nostalgia.kokage.cc/

風景を描きたいという思いで頭がいっぱいの絵かき。岩手在住。

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