6.テクスチャによるディティールの追加
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[1]サメ肌のテクスチャ
次にサメの体に質感をつける作業です。
主な作業の流れは、平面の肌テクスチャを作り、体の面に沿ってメッシュ変形で貼っていきます。
新規レイヤー「テクスチャ」にサメの参考画像を見ながらサメの肌を描いていきます。
色は、すでに描かれた「サメ1」レイヤーの肌の色を、[スポイト]ツールでクリックして拾います。
この時、クリッピングされているレイヤーが表示されているとその色を拾ってしまうため、非表示にしています。
画面表示を400%ぐらいに拡大して描いています。テクスチャとして使うので平面的に描いてください。
ある程度描いたら[スタンプ]ツールで描いていきます。
[スタンプ]ツールは、描いた絵を別の場所に転写することができるツールです。コピー&ペーストのようにコマンド操作で複製するのとは異なり、ペン・ブラシ系ツールで描画するような感覚でドラッグして転写することができます。ツールの設定や描画方法によって、いろいろな表現ができます。
[スタンプ]ツールの使い方の詳細は、『機能解説!トラの巻』→『ツール』→『描画を補助してくれるツール』を参照してください。
描きやすい大きさに画面表示を拡大して描いています。
参考画像ほどの大きさまでテクスチャを描いたら、「テクスチャ」レイヤーを下の「サメ1」レイヤーにクリッピングします。
サメの全身にテクスチャを貼り込むので、「テクスチャ」レイヤーをコピーしておきます。
サメの体のラインに沿ってテクスチャを[メッシュ変形]で貼っていきます。
最初に作成した「テクスチャ」レイヤーを選択し、[編集]メニュー→[移動と変形]→[メッシュ変形]を選択します。
[メッシュ変形]とは、選択範囲に対して格子で分割したガイド線やハンドルを作成し、それらをドラッグして、部分ごとに絵を変形する機能です。
[レイヤー]パレットでコピーした「テクスチャ」レイヤーを選択し、[レイヤー移動]ツールを使ってテクスチャ画像をまだテクスチャが貼られていない位置に移動します。形状的に足りなければ、[スタンプ]ツールで描きたします。
テクスチャとテクスチャの境目は、[スポイト]ツールで色を拾ってなじませるように描いていきます。
そして、[メッシュ変形]で形状をなじませていきますが、このとき一度に作業せず、レイヤーを分けながら少しずつ作業すると後ほど調整しやすくなります。
同じように少しずつ全身にテクスチャを貼り込んでいきます。
[2]レイヤーの結合とクリッピングの解除
全身がテクスチャーで隠れたら、各「テクスチャ」レイヤーをひとつに結合して、レイヤーモードを変更します。
[レイヤー]パレットで結合したい「テクスチャ」レイヤーを選択し、右クリックして表示されるメニューから[選択中のレイヤーを結合]を選択します。
[レイヤーの結合]ダイアログでレイヤー名を「テクスチャ」と入力します。これは判りやすい名前にしておきます。
[元のレイヤーを残す]をオンにしておくと、結合後も元のレイヤーが残るので、作業終了までは元のレイヤーを残しておきましょう。
[OK]をクリックするとレイヤーが結合されます。
テクスチャが結合されたら、これからの作業に影響されないようにするため、クリッピングされていない状態にします。また、サメからはみ出している不要な部分を削除します。
結合された「テクスチャ」レイヤーを右クリックして、表示されるメニューから[レイヤーから選択範囲]→[選択範囲の作成]を選択します。
[選択範囲ランチャー]の[選択範囲外をクリア]をクリックします。
これでクリッピングされていた範囲外の不要なテクスチャ画像を削除できます。
[選択を解除]をクリックし、選択範囲を解除します。
[レイヤー]パレットで「テクスチャ」レイヤーを右クリックし、表示されるメニューから[下のレイヤーをクリッピング]をクリックしてチェックを外すと、クリッピングが解除されます。
「テクスチャ」レイヤーの合成モードを[ハードライト]にし、さらに不透明度を15%にします。
あまり濃すぎると汚くなるので、汚く見えず、密度が多く見える値を探ります。
「ハイライト」レイヤーも同様に、これからの作業に影響されないよう、クリッピングされていない状態にしておきましょう。
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