4.下絵をさらに練る
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4.下絵をさらに練る
さて、まだまだ物足りないのでさらに練ります。もともとたいしたものは持ち合わせいないので、もう干からびた……と思ってからが本番です。神様のバッキャロー精神で、イメージを絞り出していきます。
それでは、人物を描きます。人物のポーズや仕草がわからないときや、うまく描けないときは、自分をモデルにして、さっさとデジカメで写真を撮るようにしています。実際にポーズをとってみると、細かい仕草や視線の先、心理状況など、想像していたものとは違うことが結構あります。そのとき感じたリアリティは画面を通じて、きっと見る人に伝わると思います。
スポイトで色を拾いながら、[水彩]ツールの[油彩筆]で塗っています。筆の太さ以外の設定は変えていません。服や身体の輪郭を出します。
ある程度気が済んだり、行き詰ったりしたら、次へ行きます。
瓦礫の線画をもう少し綺麗にしたいところです。ラフの線画レイヤーにそのまま[鉛筆]ツールと[消しゴム]ツールで描いていきます。
[消しゴム]ツールは[ツールオプション]パレットで[軟らかめ]を選択し、[厚み]を少し下げています。
あとは必要に応じて[透明度]や[硬さ]を変えるぐらいでしょうか。
作成したパースとあまり合致していませんが、この先問題あれば、少しずつ摺り寄せていこうぐらいに考えています。
新規レイヤーを作成し、焚火の周辺にも瓦礫の破片を追加しておきます。
背景の平原に移ります、空気遠近法に従って奥行きを出していきます。
手前に少し濃い色を置きました。
ラインに沿って光をあててみます。波のような起伏を出しています。
家をもう少し奥へ移動させました。
背景の色を少し出したところで、瓦礫や舞台の色も合わせていきます。
前回の作業と同様に、レイヤーを複製し、トーンカーブで色を暗くして、レイヤーの[透明部分をロック]を設定しながら塗ります。
周辺の色をスポイトで拾いつつ、進出しているところと後退しているところのメリハリを考えながら、[油彩筆]で必要な色を重ねていきます。まだ描きなぐりに近い状態です。
最終的な色調に近づいてきた気がします。草などの細部を確認程度においてみます。
もう少し色に幅が欲しいところです。地面に対して選択ツールとトーンカーブを使って、そこにありそうな影や光を出してみます。
[投げなわ選択]ツールと[マジックワンド]ツールを使い、思い切って選択範囲を作成していきます。サムネイルで見てもわかるぐらいの変化をつけていきます。
はじめ[マジックワンド]ツールで適当な境界を探りました。
[マジックワンド]ツールの[ツールオプション]は以下のような設定です。
[色の許容誤差]、[領域を拡縮]、の数値を変更し、[隣接ピクセルをたどる]をチェック。
非常にざっくりと、しかしながら、あまり広がり過ぎないように設定してあります。
なかなか、かゆいところに手が届いてくれて素敵です。
ちなみに[領域を拡張]をoffにしてみると……
さらに[隣接ピクセルをたどる]をoffにすると……
このようなことになります。
そのほかにも参照レイヤーを細かく設定できたり、隙間を閉じる機能など、まさに自由自在!思うがままにマジックワンドワールドを展開しちゃいましょう。
機能解説!トラの巻「選択範囲を使いこなす」
[投げなわ選択]に切り替え、[Shift]キーを押しながらフリーハンドでライン以下の全域を追加しました。
[トーンカーブ]を使います。
少し明るさを残すような感じで暗くしています。
続いて、もうひとつ手前のラインも同様に[投げなわ選択]と[マジックワンド]で選択範囲を作成していきます。
こちらには、影を入れてみます。青を上げてそれ以外を下げています。
[トーンカーブ]は非常に柔軟に色調をコントロールできて、操作性もよく、見た目もわかりやすいと思っていて、色調補正はほとんどトーンカーブのみで対応しています。
今度は奥に進みます。あまり地面のラインがでてないので[投げなわ選択]のみで作成。
影の設定。やはり青を上げてそれ以外を下げています。
周辺の色とあわせて調整していきます。
さらにその奥は選択範囲を作成し、[油彩筆]でさっとひと塗りしました。
手前左側の山を少し明るく直してあります。線画を外して雰囲気を確認します。
これで一応、一段落。色々と宿題を残していますが、下絵の完成と致しましょう。大分バランスも整い、風景も立体的に見えてきた気がします。ですが、徐々に絵の解像度を上げていく、この無限ループのようなルーチンワークはまだまだ続きます。
この絵ほんとに終わるのか……そんなことを考えたりもしますね。よくあることです。しかし、ゴールが見えなくても力尽きるまで走り続けていきましょう!
一枚の絵に全力を出し尽くすとレベルアップします。これは本当です。深いダメージから回復すると戦闘力が大幅に上昇するのです。
何を言っているのかわからないという方はスルーしてください。
それでは、レイヤー構成を確認してみましょう。
少し小物が増えたくらいの変化です。
塗ったり色調補正かけたりするときは画像レイヤーをコピーして元画像を保存してあるので、本当はもっとごちゃごちゃしています。私は元画像をほとんど最後まで残していて、削除したくなったら、ファイルを別名で保存するなどしています。
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