5.[図形]ツールで描画
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[図形]ツールをパース定規にスナップさせて作画する方法を解説します。
1.[図形]ツール用の補助線を引く
[図形]ツールを用いて線画を描くための補助線を描画します。
[図形]ツールを用いる場合も、図形を正確な位置に描画するために補助線が必要になります。
[図形]ツールでは、ドラッグした始点と終点を、四角形の対角として設定し、四角形内に図形が描画されます。
図形そのものの頂点の位置を指定できるわけではないので、意図した位置と大きさで正確に描画するのは困難です。
そこでまずは、パースのかかった四角形を、補助線として描画します。
作例として、今回は下図赤線のような半円の弧を、[図形]ツールで描きます。
辺Aから辺Bへ繋がるように弧を描きたいので、この時点で、補助線となる円に外接する四角形の右辺と左辺の位置は、辺A、Bと決まっています。上辺と下辺は、円の上側、下側に接します。
まず左辺と右辺を、上辺と下辺交わると予想される高さより少し長めの所まで延ばします。
下描きの弧に接し(下図赤丸)、かつ左辺と右辺に交わるように上辺を引きます。
下辺の位置を求めるため、左上(もしくは右上)の頂点から対角線を引きます。
この時、左上の頂点から、円の中心(下図赤丸)を通るように引きます。
対角線と右辺が交差する点(上図赤丸)から、パース定規にスナップさせて左側へ線を引きます。
これが円に外接する四角形の下辺になります。補助線となる、円に外接する四角形が描けました。
2.図形ツールをパース定規にスナップ
パース定規にスナップさせ、補助線に従って、[図形]ツールで円を描画します。
(1)[レイヤー]パレットから「線画」レイヤーを選択します。
(2)[ツール]パレットから、[図形]ツールを選択します。
(3)[ツールセット]パレットから[楕円(線)]を選択します。[ツールオプション]で、[図形の種類]が[楕円]、[定規作成]が[図形を描画]になっているのを確認し、[確定後の回転を行う]のチェックを外してオフの状態にしておきます。
(4)[定規]→[スナップ先を設定]→[パース]を選択し、スナップ先をパース定規に設定します。
[定規]→[スナップ]がオンになっていることを確認します。
(5)四角形の補助線の左上の頂点から、右下の頂点へドラッグし、クリックして確定します。
パース定規にスナップさせた上で、意図通りの位置と大きさの円を描画できました。
(6)[図形]ツールで描いた図形の、余計な部分を[消しゴム]ツールなどで消し、補助線を非表示にします。
■図形のパース定規へのスナップ機能が使用できるレイヤー
[ラスターレイヤー]や[サブ定規レイヤー]、[定規レイヤー]にも、同様の手順で図形を描画できます。
■図形ごとの補助線の違い
図形ツールで描画できる他の図形(三角形や六角形など)でも、同様の手順によって、意図した位置と大きさで描画することができます。
上図は[図形]ツールで、左上から右下へドラッグして描画した場合の、ドラッグした範囲(黒線)と、実際に描画される図形(赤線)を示したものです。このように図形ごとに、ドラッグした範囲を示す四角形への接し方が異なります。
図形ごと特徴を把握しておくと、より正確に描画しやすくなります。
■スナップする消失点の変更
図形を確定する前にドラッグすると、スナップする消失点を変更できます。
図形の周囲を大きく囲むようにカーソルを動かすと、スナップ変更後のイメージが表示されます。
以上のように、[パース定規]や[図形]ツールなどを使用し、線画を仕上げます。
「補助線」レイヤーはもう不要なので、「下描き」フォルダに入れ非表示にしておきます。
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