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第3回 素材、フィルタの追加によるシチュエーションの変更

提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30   
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(1)作業前のエフェクト作成プラン

今回は第2回目のシーンに対して素材の追加やフィルタを追加して、別のシチュエーション(爆風の中、硝煙の中、雨の中)を作成していきます。少ない手順でなおかつ効果的な画面を設計していきます。

作業に入る前のエフェクト作成プランの立て方
画面にエフェクト効果を追加する上でいくつかのポイントが挙げられます。

■このカットは人の目から見たイメージか、カメラ越しに見たイメージか(妄想の中?モニターの中?)
■画面のカラーイメージは(夕焼け色?霧の中の白?)
■画面の空気感はどのような感じか(揺らぎや屈折、残像などあるのか)
■新たに追加する素材は何なのか(サイズ、絵の図柄はどんな感じがいいのか)

ただ単にエフェクトを追加していくと見えづらい画面になり、見る人に伝わりにくくなっていきます。どういう風に見せたいのかを加味して画面を調整していきましょう。

 

(2_1)爆風の中―カラーイメージの調整

実体験で爆風の中を体験したことがある人は限られています。そのため肉眼で見たエフェクトを組み込んでも、それらしく見えないかもしれません。アクション映画などで近いシチュエーションを何度も見直して、カメラ越しに見た映像として画面構成のプランを立てていくほうがよいでしょう。

熱を感じさせる色に(画面のカラーイメージの調整)

カメラに対して[色合い]エフェクトを追加していきます。[CAM]の上にカーソルを置きマウスの右ボタンを押して[エフェクト]→[追加]→[着色]→[色合い]を選択します。

エフェクトの量:50
暗い部分の色:色合い0、鮮やかさ240、明るさ20
明るい部分の色:色合い7、鮮やかさ240、明るさ150

上記のように入力して、炎のイメージを連想させるカラーイメージに周りを調整します。


レンダリングウィンドウ元画像


エフェクト[色合い]によって調整されたレンダリングウィンドウ画像

 

(2_2)空気感の追加

カメラの露出調整ができていない画面を作るためのエフェクトを追加していきます。
[ぼかし]を使用してフォギー感を追加していきます。

[CAM]の上にカーソルを置きマウスの右ボタンを押して[エフェクト]→[追加]→[ぼかし]
[ガウスぼかし]を選択します。

ぼかしの量:20
[元と合成]にチェックを入れ、[スクリーン合成]を選択
透明度:100


レンダリングウィンドウ[ガウスぼかし]追加前


レンダリングウィンドウエフェクト[ガウスぼかし]追加後

画像によってぼかしの量は調整する必要があります。[レンダリング]ウィンドウで確認しながら数字を決め込んでいきましょう。

 

(2_3)爆風を表現する素材の作成

爆風の空気の流れを出すために素材の追加が必要になります。[イメージ変形]を使用して空気の揺らぎを表現していきます。効果的な素材のサイズや模様はどんなものか、考えながら作成していきましょう。

[イメージ変形]のためのマスク素材の作成


マスク画像(左から右に流れる熱の流れを表現するためのイメージ)

波ガラスのマスク素材を作成するときにいくつかのポイントがあります。

フォルム:流れを感じさせる画像になっているか
スケール:スクリーンに対して的確なサイズで作成されているか
タイム:カットの秒数に対して素材のフォルム、サイズは的確になっているか

以上の点を考えて素材を作成していきます。今回はスクリーンサイズ(1280×720)に対して横幅2.5倍(3200×720)の素材になります。また白の割合が多い雲模様が横に流れた素材を作成することによって、揺れの大きい波ガラスを表現します。

マニュアル(p416)を参考にネスティングを行い、エフェクト[波ガラス]を組み込みます。

 


レンダリングウィンドウ 波ガラスなし


レンダリングウィンドウ 波ガラス強さ:15

強さの数値を大きくしすぎると形状が崩れてしまうので、[レンダリング]ウィンドウで確認しながら微調整してください。


レンダリングウィンドウ 波ガラス強さ:30

 

(3_1)硝煙の中―煙素材の作成

このシチュエーションも肉眼ではなく、カメラ越しに見た映像としてエフェクトを組み込んでいきましょう。画面の色合いは靄や煙によって白くなっていくと思われます。
人物とのコントラストを気にしながら画面を設計していきましょう。



煙の素材の作成

最初に煙の素材を作成していきます。波ガラス素材はエフェクト用の素材のため最後に組み込みましたが、煙はセルと同じ扱いの素材のため最初に組み込みます。


煙素材1(smoke01)720×1536 キャラクターの奥に配置


煙素材2(smoke02)720×2048 キャラクターの手前に配置

画面に対して煙素材1は1.2倍 煙素材2は1.6倍の横幅になります。地面を流れる煙を連想させるため、下の部分に煙を多く描き込みます。煙素材2は手前なので描き込みを細かくしてください。

煙の素材をタイムシートウィンドウに配置

[-BG]と[A]の間にsmoke01、[FX]の上にsmoke02を差し込みます。

[-BG]の上にカーソルを置きマウスの右ボタンを押して[レイヤー]→[挿入]を選択し、新規のレイヤーを作成してsmokeの画像を差し込みます。(smoke01の場合)

 

(3_2)注意するポイント

各smokeのタップの番号は他のタップの番号と重複しないようにしてください。
smokeのスライドの動きに同期してしまいます。smoke同士も重複しないようにしておいてください。スライドのスピードが同期してしまうと、視差が発生しないため奥行のない画像になってしまいます。



smokeのレイヤーの合成モードは両方とも[スクリーン合成]で設定してください。


合成モード[通常合成]


合成モード[スクリーン合成]

好みによりシチュエーション1の爆風の中と同じようにフォギー感を足してみるのもいいかもしれません。[レンダリング]ウィンドウで確認しつつ調整していきましょう。


(4_1)雨の中―雨素材の作成

最後のシチュエーションは雨の中です。「カメラのフォーカスバランスは若干甘めのほうが効果的だろうか」など、考えながら画面を設計していってください。

雨素材の作成
煙の素材と同じように最初に雨の素材を作成します。


雨素材1(rain01)2250×1280 キャラクターの奥に配置


雨素材2(rain02)2250×1280 キャラクターの手前に配置

720×1280の画面に対して縦が約3倍の雨素材を作成します。奥の雨のディティールは手前に対して4倍の量で作ります。


キャラクターの奥に雨素材1を配置(合成モード スクリーン)


キャラクターの奥に雨素材1、手前に雨素材2を配置(合成モード スクリーン)

 

(4_2)雨素材を動かす時のポイント

タイムシートウィンドウの状態

シチュエーション「硝煙の中」で使用した煙素材2を差し込んでいます。手前に対してのみ霧の雰囲気を足します。

雨素材1と雨素材2は同期した動きにしたいと思います。新規にタップを作成して選択します。

雨素材を動かす時の注意するポイント

雨を激しく降らせるときに均等に動かすとゆっくり動いているように見えたり、場合によっては下から上に動いているように見えます。

次のフレームが全然違う位置に移動しているほうが、ランダムに激しく雨が降っているように見えます。RAMプレビューで動きを確認してください。

 

(4_3)画面全体を整える~まとめ

画面全体を整える
フォギー感の追加により複数の素材のトーンを整えます。カメラに対して[ガウスぼかし]のエフェクトを追加します。


[CAM]に対して[ガウスぼかし] 0


[CAM]に対して[ガウスぼかし]10


全体まとめ

素材のサイズが大きくなるほどレンダリングに時間がかかります。またエフェクトを追加すれば同様に時間がかかります。的確な素材のサイズとエフェクトを選択することが、RAMプレビューを軽くすることにつながり確認が早くなります。今回の講座を元にいろいろ試してみましょう。

次回予告

次回は新しいカットになります。【2Dと3Dのコミュニケーション】をテーマにテクニックを紹介していきます。

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