3.ペン入れ

提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30    作家 : ms(えむえす)
閲覧数 : 54352回 総合評価 : 25件

使用したバージョン:CLIP STUDIO PAINT Ver.1.3.0

[1]レイヤー分け
[2]キャラクターのペン入れ
[3]背景のペン入れ

先に描いた下描きをベースにペンを入れていきます。

[1]レイヤー分け

作業の手順は下描きなどと同じく、ベースとなるレイヤーの不透明度を10%程度に下げ、その上にペン入れレイヤーを置いて描きます。

修正や移動しやすいよう、ペン入れレイヤーも適度にレイヤーやフォルダーに分けておくと便利です。

ペン入れ用レイヤー

     

[2]キャラクターのペン入れ

ペン入れは下描きの線を取捨選択しつつ、元の線にあまりとらわれないように意識しています。

使うブラシはラフや下描きと同じ[ペン]ツール→[カブラペン]です。

キャラクターのペン入れ


線を引く際は、自分のタッチである線の柔らかさが出るように、細く均一な線を意識しつつ、ゆっくりめにペンを入れます。
(シャシャっと速く線はコントロールし難く、硬くなる気がするので)


POINT

ペンのパラメータで筆圧の影響を抑えることで、均一な線を描きやすく調節できます。

ペンなどの描画ツールを選択し、 [ツールプロパティ]パレット→[ブラシサイズ]の[影響元]ボタンをクリックします。

[影響元]ボタン


[ブラシサイズ影響元設定]が表示されます。
[筆圧]の[最小値]は、筆圧が最小で描いた時の線の太さを、[ブラシサイズ]の割合(%)で指定するパラメータです。

[最小値]


たとえば、[最小値]が0の時は、筆圧が最小の時に線の太さも0になります。
筆圧を最大にして描いた時は、[ブラシサイズ]の太さ(例では10px)になるので、筆圧に応じて0~10pxの線が描けることになります。

[最小値]が0の時


[最小値]が50の場合は、筆圧最小の時はブラシサイズの50%、すなわち5pxの太さになるため、描ける線の太さは5~10pxになります。
同じように筆圧をかけても、太さの差を抑えてより均一な線が描けるようになります。

[最小値]が50の場合


[最小値設定]を高くすると入り抜きが出にくくなります。
その場合、[サブツール詳細]パレット→[入り抜き]で、入り抜きの影響先に「ブラシサイズ」を指定しておくと、入り抜きが出るように補正します。

入り抜きの影響先に「ブラシサイズ」


すべてのキャラのペン入れができました。

キャラのペン入れ


あとから位置調整などがしやすいように、キャラクターごとに線画をレイヤー分けしています。

キャラクターごとに線画をレイヤー分け


     

[3]背景のペン入れ

キャラのペン入れが終わったら、同じようにして背景も描いていきます。

背景


“団地のベランダ”という直線の多い背景なので、[図形]ツール→[直接描画]→[直線]を使ってしっかりと描きこんでいきます。

[直線]


POINT

いろいろな平行線の描き方

■[直線]サブツールで描いた線の場合

[直線]サブツールを含む、[図形]ツールはガイド以外の特殊定規にスナップしないため、平行線を描く場合は元の直線をコピーして平行移動します。

平行にしたい線を[矩形選択]サブツールなどで選択し、コピー&ペーストします。
[レイヤー選択]サブツールや、[オブジェクト]サブツールでShiftキーを押しながらドラッグすると、縦横斜め45°の方向にのみ移動できるため、適当な位置に動かします。

線を動かす


線はレイヤーごとペーストされるため、適当なところでまとめます。
統合したいレイヤーを選択し、[レイヤー]メニュー→[選択中のレイヤーを結合]で、ひとつのレイヤーに結合します。

ひとつのレイヤーに結合


■平行線定規を利用する

[平行線定規]を使用すると、ペンや筆で平行線を描くことができます。

[図形]ツール→[定規作成]→[特殊定規]を選択し、[ツールプロパティ]パレットで、[特殊定規]のなかから[平行線]にします。

[平行線]


キャンバス内をドラッグすると[平行線定規]が作成されます。

[平行線定規]を作成


[コマンドバー]の、[特殊定規にスナップ]が有効になっている場合は、ペンや筆などの描画ツールは平行線定規と同じ傾きの平行線のみ描けるようになります。

同じ傾きの平行線


[オブジェクト]サブツールで平行線定規をクリックすると、平行線定規を操作できるようになります。

○マークをドラッグすると定規の傾きを、+マークをドラッグすると定規の位置を変更できます。

平行線定規を操作


◇マークをクリックすると、定規の有効/無効を切り替えることができます。無効な定規は線の色が緑になります。
複数の定規がある時に、有効にする定規を切り替えることもできます。

有効にする定規を切り替え



■パース定規を利用する

パース定規で消失点を無限遠にすることで、特定の方向にのみ平行な線を描くことができます。

※パース定規について詳しくは、『機能解説!トラの巻』「透視図法とパース定規の基本 -パース定規基本編1-」を参照してください。

パース定規を作成します。ここでは2点パース定規を例とします。

2点パース定規


[オブジェクト]サブツールでパース定規を選択し、[ツ-ルプロパティ]パレットの「アイレベルを固定」のチェックを外します。

「アイレベルを固定」のチェックを外す


[オブジェクト]サブツールで、消失点から伸びるガイド線の+マークをShiftキーを押しながらドラッグし、合わせたい傾きにします。
消失点が無限遠となり、ガイド線は平行になります。

無限遠消失点


もう一方の消失点も無限遠にします。

もう一方も無限遠


2つの無限遠の消失点と、鉛直線で構成されたパース定規ができました。
ペンなどで描画します。消失点が無限遠に位置するため、斜めの線は収束せずに平行のまま描くことができます。

平行パース


※すべての消失点が無限遠の場合、アイレベルはどの位置にあっても描画に影響しません

POINT

[消しゴム]ツール→[レイヤー貫通]を使うと、現在選択しているレイヤーにかかわらず、表示しているすべてのレイヤーの内容を消すことができるため、複数のレイヤーに分けた線画でも効率的に修正できます。

[レイヤー貫通]


キッチリな直線だけでは硬い感じになってしまうので、部分的にフリーハンドで描いてみたりして、壁面の”欠け”などを描き足してゆるさを出しました。

壁面の”欠け”


また、ここでもキャラ手前、後ろ、室内~と細かくパーツ分けをして、あとから調整しやすいように判りやすくしています。

パーツ分け


これでペン入れが終わり、線画が完成しました。

線画完成

≪  2.ラフ~下描き  |  3.ペン入れ  |  4.塗り  ≫

作者プロフィール:ms(えむえす)  (サイトURL:http://d.hatena.ne.jp/madam_s/

漫画家とイラストレータのはざま。ふわふわかわいい女の子が好きです。 まんがタイムきららにて「少女公団アパートメント」の連載ほか、 主に4コマ漫画をメインに活動しています。

このコンテンツを評価してください

コメント
翠河 2014/03/31 07:57
勉強になります
みっぺーー 2013/11/14 00:55
わかりやすいです
だみだみん 2013/08/25 06:12
勉強になります
人気のタグ