4.線画
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・レイヤー操作
線画作業をはじめる前に、下書きの線と、清書する線を区別できるように、線画の色を変更します。
[編集]メニュー→[特殊な描画]→[線の色を描画色に変更]で、線の色が現在選択されている描画色になります。
また、作業をし易くするために、仮塗りや背景を非表示にしておきます。
加えて[不透明度]も下げると更に見分け易くなるので、「40%」まで下げておきました。
・ベクターレイヤーの作成
今回はベクターレイヤーで線画作業を進めたいので、ベクターレイヤーを作ります。
(1)[レイヤー]パレットにある[新規レイヤー作成]ボタンをクリックし、表示されるリストから[ベクターレイヤー]を選択します。
(2)表示される[新規レイヤー]ダイアログの[表現色]を「黒白(2bit)」を選択し[OK]をクリックします。
※今回は「レイヤーカラー」機能を使いたいので、白黒(2bit)で作成しています。
・ベクターのコツ
それでは、本格的に線画を描いて行こうと思いますが、その前に!
何故ベクターを使うかというと、ベクター用の[消しゴム]ツールの[ツールオプション]にあります。
ベクター線では、[交点までを消去]、[線を消去]が使えます。
[線を消去]は消しゴムで触れた線を消去、[交点までを消去]は線が交差している箇所までの線を消去します。
複数の交点があり、一気に消したい箇所は線消去を使います。
上の図のように、2種類の消しゴムを頻繁に使い分けて使っている為、それぞれを個別にショートカット登録して使っています。
また、ベクター線は、拡大縮小や変形を繰り返しても、線の劣化が起こらないのも嬉しいです。
下の図では、ベクターでは変化が無いのに比べて、ラスターでは線がにじんでしまっているのが判ります。
さらに、[ベクターの選択方法]を[少しでもかかる線を選択]にすると、1枚のレイヤーに描かれた入り組んだ線も簡単に選択する事ができます。
いい事だらけのベクターレイヤーですが、[ペン]ツールや図形系のツールでしか描画できなかったりするので、着色には向きません。
ベクターレイヤーとラスターレイヤーの特徴について詳しくは、機能解説!トラの巻[ラスターレイヤーVSベクターレイヤー]をご覧ください。
・レイヤーを分けて線画作業
今回は、複数のレイヤーを使って、線画を描き進めます。
まず女の子の顔を[ペン]ツールで描き、続いて髪の毛を描き入れますが、このとき、新規でベクターレイヤー(2bit)を作成し、別のレイヤーで描いていきます。
また、複数のレイヤーを使用するので、新規フォルダ「線画」を作成し、そのフォルダ内に線画のレイヤーを作成していきます。
複数のレイヤーを使って線画を描いて行くとき、[レイヤーカラー]を使うと、簡単にレイヤーごとに色分けができて便利です。(カラー(32bit)レイヤー以外で使用できます。)
[レイヤープロパティ]パレットの[レイヤーカラーを使用する]にチェックを入れます。
[メインカラー]が黒の代替色、[サブカラー]が白の代替色になります。
[メインカラー]の色をクリックすると[色の設定]ダイアログが表示され、好きな色に変更することができます。
他の部位も同じようにして、干渉する部位はレイヤーを分けて、作画していくと楽になります。
腰の羽はクリアパーツなので、着色後、下の線が透けて見える様に消さずに残しておきます。
続いて、メカ部分の細かいディテールもどんどん描いていきます。
女の子の線画作業同様、ある程度レイヤーを分けて描きます。
クリアパーツ内部にメカを描きたいので、まず外装のクリアパーツの線画を別レイヤーで描いた後、内部の線画を描いていきます。
ここは下塗り段階でデザインを変更した為に、下書きを無視して描いていますが。
下書きのとき同様に立体を意識してどんどん描き進めます。
最後に全体を調整して、でき上がった線画はこの様になりました。
まだ線画レイヤーの整理ができていないのでここで一度レイヤーを整頓します。
今回はクリアパーツがあるので、線画のレイヤー枚数も若干多めになっています。
次回からはいよいよ着色に入ります!
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