11.背景‐建造物
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・電柱
まずは、電柱を塗っていこうと思います。
電柱は下書きと清書を同時に行っていますので、下書きの工程から解説します。
(1)フォルダを新規作成し、フォルダ名を「電柱」とします。そのフォルダ内にレイヤーを新規作成し、レイヤー名「本体」とします。
(2)全体のシルエットを[水彩]ツール:「平筆」と[ペン]ツールでつくります。
描画色はほぼ「黒」で描いていきます。
水彩ツールの設定は「1.ブラシ紹介」をご覧ください。
単純なパーツから、徐々に複雑化。
立体を意識しつつ、シルエットを作っていきます。
(3)続いて、光を描き込んでいきます。
線画はありませんが、基本的な着色方法は全く変わりません。
メイン光と反射光を描きいれ、細かい箇所を塗り込んでいきます。
電柱、右側の箱表面は、メイン光が当たり、光が反射しているので明るい色を置いてます。
少し形状を修正しつつ、フォルダとレイヤーを新規作成しソーラーパネルの様なパーツを描き足しました。
パネル表面は鏡の様になっているので、背景の色を[スポイト]ツールで取りつつ、空の映り込みを描きます。
[スポイト]ツールに楽々切り替え
描画系ツールを使用中に[Alt]キーを押すと、キーを押している間のみ[スポイト]ツールに切り替わります。
またペンタブレットのサイドスイッチに割り当てても便利です。
もう少しソーラーパネルらしい色合いにする為に、レイヤーを新規作成して、平筆で大雑把に水色、緑、青を使って色を置きます。
描き入れたパネル表面の、レイヤー[合成モード]を[焼込カラー]にして[不透明度]を「45」に下げれば、電柱は完成です。
同様の手順で右側の電柱も着色します。
この方法だと、線画が無いので、形状を手軽に変化させられます、下書きと清書を同時に行っているようなものなので、細かい部分から描き始めたりすると、全体的なバランスがマズかった事に後から気付いて、全部消して書き直し・・・なんてこともよくあります。
最初は大雑把に塗ってバランスを見てから、良さそうなら細部を描いていく、というのがポイントです。
電柱フォルダ内はこのようになりました。
・建物
次に、建物レイヤーを塗って行きましょう。
背景建物のシルエットを「建物」レイヤーに塗り込んでいきます。
ここでも[水彩]ツールの「平筆」を使って作業を進めます。
遠くの物は大気の影響で霞んで見えるので、描画色に空や雲の色を混ぜつつ塗っています。
大きめのブラシサイズで、建物の上から下へ向かって、ブラシのタッチを残しつつ、塗り込みました。
細かい部分はブラシサイズを下げて描き加えています。
・空中に浮かぶ道路
右下の空間が少し寂しかったので、空中に浮かぶ道路を描き足そうと思います。
遠景の建造物から、画面の左下手前に向かって伸びる形で描き加えます。
レイヤーを新規作成して、大まかな形状を「平筆」で描き込みます。
ほんの少しあおり気味で、中間は影が落ちていて、暗くなっています。
大体の形状が決まってきたら、今度はベクターレイヤーを作成し、先ほど平筆で描いた形状を当たりにして、線画を描いていきます。
後は、描きあがった線画にそって着色すれば、空中道路もほぼ完成!
下書きから完成までの手順は、「キャラクター」「電柱」「空中道路」、それぞれ違って見えますが、[全体像」→[細部]、というように、基本的な流れは変わりません。
この方法は視認性高い点と、簡易的に照明や色合を決めつつ全体の様子が見れるので、私は、後から何か書き加える時に使う事が多いです。
道路を書き入れた事で、道路奥側の構造物と道路が平行に並んでしまい、あまり良くなかったので、遠景の構造物と道路の中間にレイヤーを新規作成し、「平筆」で建物を描き足しておきました。
・建物の明かり
続いて、建物の明かりを書き込みます。
新規でレイヤーを作成して、明かりを書き込んでいきます。
くっきりとした光にしたいので、[ペン]ツールで描きます。
ハイライトや明かり等、レイヤーを分けてあれば、書き込んだ明かりを移動したり、気に入らない箇所は簡単に消したりできる為、私は、後から書き足す強い光は、レイヤーを分けて作業する事が多いです。
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