5.自然の光を意識した影の描きこみ
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[1]環境光による影
環境光による影を描きます。
環境光とは、今回のシチュエーションにおいては、太陽の光が様々な物質に反射して発生した光のことです。
全方向からやわらかい光が当たっているのを意識しながら、影を描きます。
例:球体に当たる環境光と影
[レイヤー]パレットで新規レイヤー「環境光」を作成し、[レイヤー]メニュー→[下のレイヤーでクリッピング]を選択して、「サメ1」レイヤーにクリッピングします。レイヤーの合成モードは「乗算」とします。
この設定にすると、「環境光」レイヤーに描いた影などの描画内容が、「サメ1」の部分にだけ反映されます。
描きやすくするため、他のサメのレイヤーと「空色」レイヤーは非表示にします。
[下のレイヤーでクリッピング]とは、選択したレイヤーの下にあるレイヤーを参照し、そのレイヤーの描画部分のみを表示する機能です。
下図の場合は、クリッピングを設定したレイヤーに線を描くと、下の「ハート」レイヤーを参照して、ハートの絵が描かれている部分のみに描画が反映されます。
クリッピング機能の詳細については、「機能解説!トラの巻」→「レイヤー」→「クリッピングを活用する」を参照してください。
「環境光」レイヤーに、サメに対して全方向からやわらかい光が当たっているのを意識しながら、影を描きます。
ここでも[鉛筆]ツールのツールセット「粗芯」で「ブラシのサイズ」と「描画の不透明度」を調整しながら描きこみます。
描きやすくするため、余白のレイヤーは不透明度を70%にしています。
[2]太陽光(直接光)による影、反射
太陽光(直接光)による影、反射を描きます。
例:球体に当たる直接光と影
新規レイヤー「太陽光」を作成し、「サメ1」にクリッピングします。レイヤーの合成モードは「乗算」とします。
[3]ハイライト
太陽光によるハイライトを描きます。
例:球体に映るハイライト
新規レイヤー「ハイライト」を作成し、「サメ1」にクリッピングしてハイライトを描きます。
[4]大気遠近法に基づいた青み
ここで完成イメージを掴む為、大気遠近法に基づいて新規レイヤーでサメに青み(空の色)を追加します。
「ハイライト」レイヤーの下に「青み」レイヤーを追加し、「サメ1」レイヤーにクリッピングします。
レイヤーの合成モードは「ソフトライト」で、不透明度は75%です。
このレイヤーを青で塗り潰します。これはサメ自体の色なのでお好みの色で良いと思います。
他のサメのレイヤーも表示して、「サメ1」と同様に細部を描き込んでいきます。
色は現時点ではモノクロで描いています。
[5]街の描き込み
同時に街も描き込んでいきます。
「背景」レイヤーフォルダに格納してある「街」レイヤーを選択します。
[図形]ツールを使って描きます。ツールセットは[矩形(塗り)]を選択します。
色と明度を変えながら、街の建物を描いていきます。
周囲のサメと遠景の街が描けました。
この時点でも、街をどう見せるかはまだ悩み中です。
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