[4] もち手(上面)のモデリング

提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30   
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1.辺の作成(上面)


 

今回のメインテーマ、ライン(辺)にポリゴンを貼っていくモデリングを解説したいと思います。
「もち手」は[基本図形(プリミティブ)]からの成形でも十分作成可能なのですが、モデリングには様々な方法があることを知ってほしいので、今回は別の手法を使います。

(1)[オブジェクト]パネルで新規オブジェクト「obj2」を作成します。


 

(2)左メニュー[コマンド]→[面]から[面の生成 F]をチェックします。

パネルは[表]そして[辺]にチェックが入っているのを確認して下さい。


 

[辺]の設定でビュー上をクリックしていくと、頂点を追加でき、その頂点間に辺が生成されます。
この辺(ライン)を使ってテンプレートのもち手部分をトレースしていきます。


 

(3) ラインはいきなりキッチリ合わせようとはせずに、まず適当に作成した後、[移動]ツールを使って位置を合わせていく…という手順をお奨めします。

[F2]キーで上面視点に切り替え、テンプレートに沿ってクリック、トレースしていきます。


 

(4)ラインの分割が上げたくなったときは、ナイフで分割を上げる事が出来るので覚えておいてください。

[ナイフ]ツールの[ナイフで面を切断]の設定で、分割したい辺を横切るようにドラッグします。


 

分割で作成された頂点を[移動]ツールで移動します。


 

(5)丁度半分、「持ち手」の頭のあたりまで辺を作成したら、一旦ストップします。

残りの半分は、後で[ミラーリング]という処理で作成します。「片方だけ作って残りは鏡写しにしてしまおう」というイメージです。
また、この「辺」を「面」にするためにX=0(真ん中の線)の位置にも辺が必要ですが、これも後で複製から作成するので気にしなくて良いです。(※画像2-4-1)


 

2.辺の作成(側面)


 

側面視点(F1)に切り替えると、先ほど作成した頂点はY=0に集まっていると思います。


 

この頂点を、[移動]ツールを使って、テンプレートの位置に合うように移動していきましょう。

(1)[移動]ツールで「Y=0」の位置にある頂点を囲むようにドラッグして選択します。

(2)緑の移動ハンドルをドラッグして、フライパンの「持ち手」に近い位置に移動します。


 

(3)今度は[移動]ツールで頂点を1つずつクリックして、緑の移動ハンドルで下絵に合う位置に移動していきます。


 

3.中心線の作成


 

このオブジェクトを複製してX=0の位置のラインを作成します。

(1)まず「obj2」を複製して「obj3」を作成してください。

[オブジェクト]パネルの[複製]ボタンをクリックし、[相対移動量](X=0,Y=0,Z=0)の設定になっていることを確認し、[OK]をクリックします。


 

(2)[オブジェクト]パネルで「obj3」レイヤーを[Shift]+クリックします。この操作で、「obj3」レイヤーの頂点がすべて選択状態になります。

(3)上部メニュー[選択部処理]→[頂点の位置を揃える]を実行、全ての頂点をX=0の位置に揃えましょう。

これがobj2との間に面を張る為の頂点になります。


 

4.面の貼り付け


 

(1)obj2とobj3が編集可能な状態な状態で、上部メニュー[編集]→[全て選択]を実行します。


 

(2)上部メニュー[選択部処理]から、[コピー]、[ペースト]の順に実行します。

「obj2」と「obj3」の辺が「obj4」にまとまって作成されます。

(3)「obj2」と「obj3」は[編集禁止]にしておきます。

(4)この「obj4」レイヤーに[ワイヤー]ツールを使用してポリゴンを作成して行きます。

左メニュー[コマンド]→[辺・点]→[ワイヤー W]を選択し、[ワイヤー]パネルの一番上、[三角面を貼る]を選択します。


 

(5)辺をドラッグすると、ポリゴンを張る為の辺が伸びるので頂点近くで右クリックして下さい。

ドラッグを開始した辺と右クリックした頂点の間にポリゴンが貼られます。


 

(6)下図のように、作成した面から広げていくように辺を伸ばしていけば綺麗に面が貼れると思います。


 

この操作を先ほどトレースした頂点間全てに行ってください、最終的にはこのようになります。


 

※下図のように作成したポリゴンの面の方向がバラバラになってしまう場合は
上部メニュー[オブジェクト]→[面の方向を統一する]を実行すると、面の方向がそろいます。


 

5.データのクリンナップ


 

ここで少々データクリーニングを行います。
このレイヤーには重なっていて見えませんが、先ほどコピーペーストした辺(ライン)が残っています。

(1)上部メニュー[選択部処理]→[オブジェクト]→[Delete Lines]を実行して残った辺を消去します。

辺から面を貼った場合、辺を消す事を忘れる場合が多いので注意してください。


 

(2)次に、左メニューから[ワイヤー]ツールを選択し、[ワイヤー]パネルの一番下[辺消去で四角形化]を選択します。


 

(3)このツールで三角形のポリゴンを四角形ポリゴンに変換していきます。

対角線になっている部分をクリックすると、隣同士の三角ポリゴンが合わさって四角形ポリゴンになります。


 

(4)ポリゴンをできるだけ四角形ポリゴンに変換していきます。

下図の場合、左側で選択されて緑色に表示されている辺を削除できます。


 

(5)ここまで作業が進めば「obj2」レイヤー、「obj3」レイヤーは必要ありません。

[オブジェクト]パネル→[削除]ボタンで、削除してかまいません。

コメント
ねぐら☆なお 2015/10/20 19:25
Ver4では「ワイヤー」機能は「面張り」と「エッジ」に分けて整理されています。 ここの「ワイヤー」の操作は「面張り」の「三角形」を使い、頂点からもう一つの頂点へドラッグした時に、左クリックを維持したまま右クリックを押すと、三角形の面の頂点がスナップします。 バージョンが変わって操作方法が変わっているので、ここで引っかかる人が多いみたいですね。
uda 2014/10/07 08:34
ワイヤー操作ですが水平に作られてしまって大変難儀しました; 頂点付近で右クリックしなければいけないことをもうちょっと強調して欲しかったです;
品場諸友 2014/04/18 00:26
面を貼っていく工程で、取っ手の外縁の頂点が選択出来ず、違う高さに面が作られてしまいます。これまでの工程を結構読み返したんですが理解できませんでした。何か設定が違うのか…