[13]パーツのモデリング⑩

提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30   
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1.弦のモデリング
2.完成

1.弦のモデリング

 

最後のパーツ、弦のモデリングです。長細いパーツですので操作がし難いのですが、成形自体はとても簡単です。

(1) [オブジェクト]パネル内の[新規]をクリックし「obj1」を作成し、「ペグ」を非表示にします。

 

(2) [材質]パネル内で「mat3」が選択されている事を確認します。

 

(3) [F3]キーを押して、正面を表示します。 [コマンド]パネル→[面]から[基本図形 P]をクリックし、[基本図形]パネルの[円筒]をクリックします。さらに[詳細設定]をクリックし、下図、赤枠内のように設定を変更し[基本図形]パネルの[作成]をクリックします。最後に[Ctrl]+[D]キーを押して、全ての選択を解除しておきます。

 

(4) [コマンド]パネル→[辺・点]から[ナイフ K]をクリックして、[ナイフ]パネルから[ナイフで面を切断]をクリックし下図の赤い線に合わせ切れ目を追加していきます。

 

(5) [コマンド]パネル→[編集]から[範囲 R]をクリックして、下図のように赤い枠内の点を選択します。

 

(6) [コマンド]パネル→[編集]から[移動 V]をクリックして、下図のように、点を移動させます。最後に[Ctrl]+[D]キーを押して、全ての選択を解除しておきます。

 

(7) [コマンド]パネル→[辺・点]から[ナイフ K]をクリックして、[ナイフ]パネルから[ナイフで面を切断]をクリックし下図の赤い線に合わせ切れ目を追加していきます。

 

(8) [オブジェクト]パネル内で、「フレット」「ブリッジa」「ブリッジb」「ペグ」の表示をONにします。

 

(9) [F1]キーを押して、側面を表示します。「フレット」「ブリッジa」「ブリッジb」「ペグ」や下絵を参照しながら下図の赤丸内の点を移動させます。

 

(10) [オブジェクト]パネル内で、「obj1」が選択されているのを確認した上で[複製]クリックして[オブジェクトの複製]ダイアログを下図のように設定します。設定が完了したら[OK]をクリックします。

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(11) [F3]キーを押して正面を表示します。複製された「obj2」と「obj3」を移動させて、2本目、3本目の弦を作成していきます。

 

(12) [F1]キーを押して側面を表示します。複製した「obj2」と「obj3」の弦の端のZ座標を調整していきます。弦が3本完成しました。

 

(13) [オブジェクト]パネル内の「obj2」と「obj3」を「obj1」へドラッグします。ドラッグ後、「obj1」をダブルクリックして[オブジェクト設定]ダイアログを、下図のように設定します。設定が完了したら、[OK]をクリックします。

 

(14)ペグに巻きついている弦を作成します。[オブジェクト]パネル内の[新規]をクリックし「obj2」を作成し、「obj1」にロックをかけます。

 

(15) [材質]パネル内で「mat3」が選択されている事を確認します。

 

(16) [F3]キーを押して、正面を表示します。 [コマンド]パネル→[面]から[基本図形 P]をクリックし、[基本図形]パネルの[ドーナツ型]をクリックします。さらに[詳細設定]をクリックし、下図、赤枠内のように設定を変更し[基本図形]パネルの[作成]をクリックします。

 

(17) [コマンド]パネル→[編集]から[回転 C]をクリックして、[回転]パネル内を下図の赤枠内のように設定します。

 

(18) [拡大]ツールと[移動]ツールを使用して、微調整していきます。

 

(19) [オブジェクト]パネル内で、「obj2」が選択されていることを確認した上で[複製]をクリックして、表示される[オブジェクトの複製]ダイアログ内を下図のように設定し、[OK]をクリックします。「obj2」が複製され「obj3」が作成されました。「obj3」を移動させますので「obj2」にロックをかけておきます。

 

(20) [移動]ツールを使用して「obj3」を移動させます。

 

(21) [オブジェクト]パネル内の「obj3」を「obj2」へドラッグします。

 

(22) [オブジェクト]パネル内で、「obj2」が選択されていることを確認した上で[複製]をクリックして、表示される[オブジェクトの複製]ダイアログ内を下図のように設定し、[OK]をクリックします。「obj2」が複製され「obj3」と「obj4」が作成されました。

 

(23)複製された「obj3」と「obj4」を[移動]ツールを使用して、位置を整えます。

 

(24) [オブジェクト]パネル内の「obj4」「obj3」「obj2」を「obj1」へドラッグします。「obj1」は、X軸に対してミラーリングが設定されているので、「obj4」「obj3」「obj2」から、移動したオブジェクトも、ミラーリングされた状態となります。

 

(25) [オブジェクト]パネル内の「obj1」をダブルクリックして、[オブジェクト設定]ダイアログを、下図のように設定します。設定が完了したら、[OK]をクリックします。

 

2.完成

 

(1) これで全パーツのモデリング終了です。ここまで曲面化、そしてミラーリングを多くのオブジェクトに設定してきました。どのオブジェクトにミラーリング、曲面化を設定したか良く覚えていないでしょうし、1つずつフリーズをしていては面倒です。こんなときメタセコイアの標準機能でまとめてミラーリング、曲面化をフリーズできます。画面上部メニュー[オブジェクト]から[曲面・ミラーのフリーズ]を実行するときに[Shift]キーを押します。これだけで全ての曲面・鏡面がフリーズされます。

 

(2) 全ての材質を不透明にして確認してみましょう。

 

(3) 今回登場した新しいテクニックといえば、面の押し出しと操作パネル(移動&スケール)を複合したポリゴンの成形ぐらいです。これは次回解説予定のプラグイン【Edge Extrude】が使えない場合の方法ですが、法線方向の押し出しが出来る分[Edge Extrude]では難しい成形にも使えるので覚えておいて下さい。[頂点の位置を揃える]がたびたび出てくるのが分かると思いますが、こういう小物を作成する場合は非常に有効ですのでぜひショートカットに登録し、簡単に呼び出せるようにしておきましょう。それでは、エレキギターのモデリング講座を終わります。次回はクラシックギターのモデリングを解説したいと思います。

コメント
Tomoshibi127 2017/10/23 00:25
今まで何度も説明で出て来た所は敢えて図説されてなかったりで、遡って調べて自分で考えてモデリングする力が付いたと思います。ネックの裏側の出っ張りは解説では触れられて無かったので自力でやってみようと思いましたが、なかなか思うように出来なかったです。まだまだ修行が足りないなぁ~と思いました。本当に良いチュートリアルでスキルアップ出来ました。有難うございました。
tomcatters 2012/07/27 08:29
丁寧な解説の講座ですね。細かなところまで解説されているので、とてもわかり易い。 素晴らしいクオリティだと思います。 面の生成コマンドの使い方は、大変勉強になります。 頂点の位置を揃えるコマンドは、ほんとうによく使うことがわかりました。