[2] 衣装の作成:髪飾り
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衣装の部品は揃ったので、続いて小物に取り掛かります。頭の飾りは、このキャラ唯一のメカっぽい部分。機械部分は、平行線や円を正しく作成する事が肝要。その為には、メタセコイアの基本形状で作られた「機械的に整った形」を、いかに上手に残すかが重要です。そのために、出来るだけ最後まで、水平、垂直軸に沿って配置しておき、軸に沿った拡大縮小や左右対称の編集が出来るようにしておくことがポイントです。
頭の飾りは円柱形が2つ重なった形状。そこで、新しいオブジェクトを用意したら、基本形状から円柱形を選択。スケールを小さく、上下の厚みを薄くします。[生成]ボタンを押す前に、詳細を選択し、セグメント(円の分割数)を変更します。円をきちんと丸く見せる為には、このセグメントが多いほど良いのですが、当然ポリゴン数も比例して多くなります。あまり大きく見えないところは、5角形、6角形でもOKです。今回は頭の目立つ部分なので、16角形以上にしておきます。
円柱をひとつ、画面の中心に(適当な大きさで)作成したら、それを複製して下に[移動]し、ハンバーガーのように隙間をあけて重ねます。位置をずらしたら、複製したオブジェクトと最初のオブジェクトは合成。
上の円柱のエッジは、角を少し削ることで見栄えを改良することにします。[ナイフ]→[接続面を連続切断]で、円柱の最上部に、細く切れ込みを入れます。続いて上面を面選択し、[拡大]で僅かに縮小することで、段差を作ります。この上面(A面)と側面(B面)の間の面を便宜上C面と呼びます)特に機械モノを作る際には、直角の辺に対し、このC面を細く作ることで陰影の情報量が増え、見栄えが格段に良くなります。
(※C面を作成した場合、オブジェクトの[スムージング角度]を45度以下にして、A,B,Cそれぞれの面同士で角が立つようにします。他の部位との兼ね合いで、スムージング角度を小さくしたくない場合には、C面だけをカット&ペーストし、A,B面と頂点共有させないことでもエッジを立たせることが出来ます)
円柱から空間に投影されているホログラフのような桜の花びらは、厚みの無い1枚の板。新しいオブジェクトを作成、上面視点から、桜の花びらを1枚[面の生成]で作成します。このとき、原点位置を花びらの根元に、左右はミラーリングにすることで、左右対称の花びらを作成します。
花びらの形を整えたら[UV編集]→[焼き込み]で簡単にUV展開した後に、これを複製して桜の花を作ります。最終的に花びら5枚で一周させるので、1枚コピー&ペーストしては72度回転させます。まず、忘れずにミラーリングをフリーズします。回転の設定は[回転]→[数値設定]→[Y軸][回転角]は「72度」、 [中心位置]のX,Y,Z全て「0」。原点を中心に回転させるためには、[数値設定]を開いて、原点を(0,0,0)にしなければなりません。
(1)桜の花びらをコピー (2)ペースト (3)回転(数値設定)を5回繰り返し、桜の花の形が出来たら、花びらのオブジェクト及び中心の筒を一つに統合します。
髪飾りから伸びる長いリボンもこのタイミングで作成。上面図から[面の生成]で長い面を作成。簡単に整った形にするために、左右対称に設定します。適度な長さに調整したら、[ナイフ]→[接続面を連続切断]で[Shift]キーを併用して切断。等間隔で細かく分断しておきます。こうして出来上がったリボンも、髪飾りオブジェクトに統合。
髪飾りを移動&回転&拡大縮小して、頭にセットします。まず、中心位置で製作した状態でデータを保存しておきます。後で、髪飾りの修正変更を行う場合には、このデータを使います。一度回転を行うと、制作時の「中心位置に水平配置された状態」に戻すのは不可能。回転前には別名保存しておくことを忘れずに。
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