[3] 衣装の作成:スカート
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上着の裾を作る前に、その下になるスカートを作ります。他の部位と同じく、型紙を作って立体にするいつもの流れ。新しいオブジェクトを作成し、正面視点から[面の生成]でスカートのシルエットを作成。スカートは途中部分で一回ナイフを入れ、一段曲げたシンプルな形で作成します。作品によって、スカートの表現方法もいろいろありますが、今回は柔らかめな表現を目指します。
スカートの裾は、出来るだけ脚の可動に影響を与えないように、最初から少し広がった形に整形します。これを[ナイフ]ツールの[接続面を連続切断]で縦に分割し、正面から見てそれっぽい形になってきたら、奥行き方向に頂点を動かして前半分の形を整えます。
背面側は、側面から面張りで面を引き伸ばして作成します。ナイフで縦に切断し、上から見た形がきれいな円形になるように調整。腰の接合位置と調整、[ナイフ]ツールの[連続面の切断]で横に切断し、シルエットの流れを少し上向きに。
今のままでは、全く柔らかいスカートに見えません。設定画は、かなり柔らかいひだが表現されていますが、この柔らかさをポリゴンで、全て手作業で表現する(面を割り、頂点を動かしてうねうねを柔らかく表現)のはかなり面倒です。そこで、曲面機能を使うことにします。スカートの[オブジェクトの設定]で、曲面制御を[曲面タイプ2]に変更。分割数は最小の「2」に。(あまり細かく分割すると、あとで手動調整ができなくなります)
続いて、スカートの縦分割線を、頂点を前後左右に動かすことでギザギザ型に。スカートのひだを表現します。今の分割数では、ひだの山と谷を表現するには少ないので、適宣ナイフで分割を増やして、スカートのひだを再現。
曲面表現のおかげでかなり波型が柔らかく表現できますが、スカートのひだと言い張るには、少し波が規則正しすぎます。また、もう少し鋭角なひだにしたいところ。曲面制御は、頂点が近接している所ほど、もとの形と生成される曲面が接近します。そこで、特にシャキッとしたいひだの山部分、谷部分に、縦分割線を増やします。これにより、曲面の波形に抑揚がつき、よりスカートらしくなると思います。
当面スカートの作業はここまで。スカートの裏面や、裾部分のレース表現を行うには曲面をフリーズする必要がありますが、これは同時に頂点数がだいぶ増えてしまう作業。作業の手順としては、襟と同様、先にテクスチャの展開を行った後に、細部を仕上げることになります。
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