第7回:ペン入れ(クリーンナップ)
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下描きができたら、これにペンを入れていきましょう。
ペンは、下描きをしたのとは別のレイヤーに入れていきます。
※ 使用したバージョン : ComicStudio Ver.4.5.1
[1]下描き線の[カラー表示]
下描きの線とペン入れの線がはっきり区別できるように、下描きのレイヤーを[カラー表示]にします。
[カラー表示]にするには、[レイヤー]パレット左上の[カラー表示]アイコンをオンです。
また、それでも下描き線が濃いと思ったら、下描きレイヤーの[不透明度]を下げるという手もあります。
[レイヤー]パレット上部に[100%]と表示されているのは、このレイヤーの[不透明度]が100%だということです。この表示の右横にある三角をクリックするとスライダが出てきますので、そこで変更できます。[プロパティ]の[不透明度]の項 目でも同様に操作できます。[不透明度0%]というのはまったくの透明ということですので「非表示」と同じことになります。私は、下描きレイヤーは[不透明度50%]くらいでペン入れしています。
レイヤーの表示色や不透明度は、レイヤーの[プロパティ]パレットでも変更することができます。
最初から[カラー表示]のレイヤーに下描きをする、という人もいるみたいです。また、ペン入れの際も特に下描きをカラー表示にしなくても平気、という人もいるそうですし、その辺もやりやすいやり方でOKです。
[2]ペン入れ用レイヤーの作成
別のレイヤーにペン入れをしていきます。
初期設定で作成されている、一番上にあるレイヤーに描いていってもいいんですが、ペン入れ用レイヤーのプロパティを理解するために、一枚新規作成してみましょう。
[表現色]が[黒白(2bit)]、[印刷属性]が[仕上げ]のレイヤーを作成します。この設定ダイアログは、[新規レイヤー作成]を選択すると表示されます。
レイヤー名はなんでもOKです。ここでは解りやすいように「ペン入れ」としてみました。
ツールは[ペン]を使ってみます。
ペンの[ツール設定]も色々ありますが、この中の[グレー用]とある設定だけはこの[黒白(2bit)]レイヤーでは使わないようにしましょう。この[黒白(2bit)]レイヤーはグレー用レイヤーではないからです。
[3][ペン]ツールの設定
[ペン]ツールの[ツールオプション]パレットでは、かなり色々な設定項目があって、色々な描き味が出せるようになっています。
表示されている設定以外にも、個別に筆圧設定などができたりなど、他にも設定項目がありますが、とりあえずここに見えている部分だけでも色々設定を変えてみて、描き味を試してみてください。
[サイズ]だけでなく、[入り抜き]や[補正]、右下に5個もあるアイコンのオンオフでも、かなり描き味が変わってきますよ。
この辺の設定は、どういうものが使いやすいかは人によってかなり違いますので、色々試して描きやすい設定を見つけてください。アイコンにカーソルを当てると、どういう設定のアイコンなのか説明がポップアップで表示されます。
ただ、普通にペン入れをするためのペンでは、5個のアイコンの中の右上の[サイズを画面上の値として使用]はオンにしない方がいいかと思います。ここをオンにすると、画面の表示倍率を変えるたびに描かれる線の太さが変わってしまいますから。
下描きの時と同じように、画面を拡大縮小させたり移動させたり回転させたり左右反転させたりしながら、ペン入れを進めていきます。ぜひキーボードショートカットを駆使して作業してみてください。前回「絵を描いてみよう!」の回の「描画作業中の画面操作」で詳しくご説明しています。
アナログと違って、はみ出しや間違いがすぐに修正できるのがいいところです。アナログだと、墨が乾くのを待ってから別作業としてホワイトをかけないといけないので、修正しわすれとかもありがちですからね。もちろん[取り消し](アンドゥCtrl+Z)も活躍すると思います。
はみ出しや間違った線を消すには[消しゴム]ツールも使いますが、細かい部分は[ペン]ツールのまま、[インク色]を[透明]で使うと繊細に消せますよ。
ただ、普段は[透明部分の表示]をしてない画面なので、現在使っているインク色が[透明]なのか[白]なのかが解りにくい点は注意です。線を消すつもりで[白]を使うと、後で仕上げの時などにちょっと面倒が増えたりしますし、その下に なっているレイヤーに描かれた部分が、意図しないように消えて見えたりします。
あれ、間違えて白で描いた?と思った時は、「第3回 とりあえず描いてみよう!」でご説明したように[透明部分の表示]をして確認してみてください。意図しない[白]の部分があったら、そこはとりあえず消しておいた方がいいかもしれません。
[4]レイヤーを分けてペン入れ
こんな感じで、ペン入れを完成させます。
ペン入れをするレイヤーは、一枚に全部を描いてもいいし、好きなように好きなだけレイヤーを追加して分けてペン入れしてもかまいません。ペン入れ用レイヤーを追加する場合は、[プロパティ]パレットで[印刷属性]が[仕上げ]になってい ることの確認は忘れないようにしましょう。
私は普段は、特に意味なくばんばんレイヤーを増やしていく方なんですが、この作例ではあまり[レイヤー]パレットの中身が見苦しいのもどうかと思って(笑)「顔」の中身だけ別レイヤーにしてみました。レイヤーを分けていると、後で修正や変更したい場合に楽なので、つい分けてしまうんです。そして普段は、こんな風にわざわざレイヤー名も付けたりしませんが(笑)、ここでは解りやすいように変更してみました。
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