第21回:用紙を[テンプレートとして登録]
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[第18回:新規にファイルを作る1]で、ファイルを[新規作成]する時に用紙のサイズや内寸を自分で設定して[用紙テンプレート]として登録できる、とご説明しましたが、実はこの[用紙テンプレート]には、使いやすいように自分でセッティングしたレイヤー等の設定も一緒に登録することができます。
これは、まだ使い慣れていない初心者のうちより、だんだん使い慣れてきた頃に便利さを実感していく機能じゃないかなと思いますので、最初のうちは「こんな機能があるんだな」ということだけでも覚えておいていただければと思います。
コミスタに慣れていくごとに色々試してみてください。
※ 使用したバージョン : ComicStudio EX 4.5.4
[1]用紙テンプレートの元になるページを作る
[新規作成]ウィンドウから、デフォルトの用紙や自分で設定した用紙で作成したファイルのページはこんな感じです。
これの外枠トンボの位置にガイド線があったらいいのになー、とか、下描き用のレイヤーはカラー表示になってなくていいんだけどなあとか、下描き用のレイヤーが最初から複数枚用意されていればいいのにな、とか感じたら[テンプレートとして登録]の出番です。
私はあまりテンプレートにレイヤー等は追加していない方かと思いますが、私の普段使っているテンプレートはこんな感じです。
アタリ用の[コンテ]レイヤーと下描き用の[下描き]レイヤーを用意しています。
[外枠]というのは、トンボの外側に線を引いておけば、タチキリ絵の線をここまで引けば塗りつぶしやトーン貼りの時に「閉じた領域」が作れるので便利です。
これらを[下描き]フォルダに入れておけば、ペン入れと仕上げが終わった時にフォルダの表示を切ればいっぺんにフォルダ内のレイヤーの表示が切れるというわけです。
また、[枠線定規レイヤー]は大抵使いますからもうあらかじめ作成しておきますが、下描き作業の時には邪魔なので表示は切っておきます。
また、タチキリ外枠がすぐ解るようにトンボにあわせて[ガイド線]を引いておいています。
この[ガイド]は[定規選択ツール]で操作しますが、タチキリ枠がうっかり動いてしまっては困るので、[ガイドレイヤー]はロックをかけてあります。
[2]ガイドを引く
ガイドを引く時には、[ルーラー表示]をします。
上部メニュー[表示]→[ルーラー表示]の項目で表示のオンオフができます。また、上部アイコンの[ルーラー表示]でもオンオフができます。
ガイド線の作成、移動には[定規選択ツール]を使います。
ルーラーを表示させ、[定規選択]ツールでルーラー上をクリックすると、その位置にガイド線が引かれます。
引かれたガイド線は、紙面上で[定規選択]ツールで選択し、ドラッグで移動させることができます。
なお、引いたガイド線を削除する場合は、削除したいガイドを選択して[Ctrl(Macはcommand)+Delete]キーで削除できます。
ガイド線は、[レイヤー]パレット内の[ガイド]カテゴリ内に作成される[ガイドレイヤー]上に作成されています。
このレイヤーの表示を切ればガイドの表示を切ることができますし、このレイヤーを削除すれば、このガイドレイヤー内のガイドはまとめて削除できます。
また、ガイドレイヤーを複数作成することもできます。
ガイドレイヤーに限らず、レイヤーをロックして、レイヤーの内容が変更できないようにするにはロックをかけたいレイヤーをアクティブにして、[レイヤー]パレット上部の[レイヤーのロック]アイコンで、ロックをオンオフできます。
[3]テンプレートとして登録
ロックをかけてテンプレート登録したレイヤーは、そのテンプレートを使って作成したファイルの新規作成時にもロックされています。
同様に、作成したレイヤーの表示を切った状態でテンプレート登録された場合は表示が切られたまま登録されます。
また、テンプレート登録時にアクティブだったレイヤーがアクティブのままテンプレートに登録されますから、登録時にどのレイヤーがアクティブになっているかにも注意します。変なレイヤーがアクティブになったままだと、新規ページを開くたびにその変なレイヤーがアクティブになってしまい、自業自得的にいらっとします(笑)
開いたらすぐに作業したいアタリや下描き用のレイヤーをアクティブにしておくのがおすすめです。
またこの画像では、レイヤーパレットがカラフルになってますよね。
レイヤーパレット内の色は、そのレイヤーの[プロパティ]で変更することができます。
該当レイヤーをアクティブにして[第6回:絵を描いてみよう! -下描き編-]でご紹介したように[プロパティ]を[詳細表示]で表示させてみてください。
[パレット色]の項目の横のカラーチップのようなところをクリックすると[色の設定]いうウィンドウが出ますので、そこで好きな色を設定することができます。
テンプレートに登録する際は、レイヤー名も解りやすく変更しておくことをおすすめします。
これでいいかな、というレイヤー構成ができたら、どのレイヤーがアクティブになっているかを注意して(笑)、上部メニュー[ファイル]→[テンプレートとして登録]です。
[用紙テンプレート設定]ウィンドウが出ます。
ここで[内寸]などの数値が合っているかを確認したら、[メモ]のところにはどういうテンプレートか解りやすく書いておくといいでしょう。もちろん、[用紙名]にも解りやすい名前を付けておくことをおすすめします。
[新規作成]ウィンドウの[ユーザー]フォルダ内に登録されています。
なお、この[用紙テンプレート]画面では、[ユーザー]フォルダの下に[新規フォルダ作成]アイコンでフォルダを作成することもできますので、ユーザーテンプレートが増えてきた場合は、フォルダ分けして整理することもできます。
また、その右側のゴミ箱アイコンクリックで、登録したテンプレートを削除することもできます。
なお「見開き」のページはテンプレートとしては登録できません。
[4]テンプレート例
私が使っているテンプレートはあんまり色々入っていませんが(笑)たとえばほぼ使うトーンが決まっているような人は、そのトーンレイヤーを入れてテンプレート登録することもできます。
トーンレイヤーを入れて登録する場合、トーンレイヤーは全面[クリア]しておき、表示は切っておくことがコツです。
そのトーンを貼る場合は、そのレイヤーをアクティブにして[塗りつぶし]をかければすぐに貼り付けられますし、もしそのページでそのトーンを使わなかった場合、表示は切ったままにしておけば、レイヤーを維持して[書き出し]をした時にも表示を切ったレイヤーは「ないもの」とされますので、書き出し時に余分なレイヤーが増えることを防げます。
一例としてはこんな感じでしょうか。
タチキリ枠の外側は、[下描き]属性のレイヤーをカラー表示にして外側を塗りつぶし、不透明度を下げて表示しています。
レイヤー属性は[下描き]ですから作業には影響しませんし、カラー表示でどこまでが印刷範囲かがよく解ります。
また、ノド側にもカラー表示で不透明度を下げた塗りつぶしを置いておけば、うっかりノド側に一生懸命絵を描き込んでしまうことも防げます。
用紙のテンプレートは左右の振り分けはできないんですが、ここはページを開いた時に手動でどちらかの表示を切ります。
[ベタ]レイヤーや[ペン入れ]用のレイヤー、使用頻度の高いトーンなどがあれば、それをセットしたテンプレートを作成すれば、作業効率も上がります。
これは、人によっても作業手順によってもどういったレイヤー構成がいいかは違ってくるでしょうし、また自分が使い慣れていくにしたがって「どういったものが便利か」も変わってくるかもしれません。
ぜひ一度だけじゃなく、折に触れて色々試してみてください。
ネットでは、コミスタを使っている方がご自分のテンプレートを公開してくださっていたりもしますので、そういうものもぜひ参考させていただくことをおすすめします。
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