6.キャラクターの描き込み
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[1]ラフからのキャラクターの描き起こし
[2]キャラクターの描き込み
[3]チェック柄
[1]ラフからのキャラクターの描き起こし
今回キャラクターに先にペン入れをするかで悩んだのですが、画像の前面にあるテーブル上の料理などとの調和を考えると、ペン入れはなしで行く方が良さそうでしたので、テーブル上と同じく直接本描きに入ります。
ラフをアタリにして形を取って行き、塗りと線を同時に入れていくことになります。
使用ブラシは前回までと同じです。
まず、サイズに抜きのないペイント用ブラシで大まかな下地を作りつつ、抜きのあるペイント用ブラシで細部を作っていきます。
ある程度形が取れたら軽く濃い目の色で必要な線をひきます。
この線はここから先、描きこんで行くためのアタリとしての線です。
ですので、この先潰れたり、形が変わったりしてもOKです。
形を描き起こすにあたって、余計な部分を消去する手順が必要になるのですが、[消しゴム]ツールは使用せず、描画に使っているブラシで透明色を選んで消します。
透明色を選ぶには[カラー]パレットの[透明]を選んでも良いのですが、描画エリア外のグレーの部分を[スポイト]ツールで取ると描画色が透明になり、とても便利です。
ペンなど描画系ツールを使用しているときに、[Alt]キーを押すと、[スポイト]ツールに切り替わります。
キャラ部分を全て描き起こすと、このような状態になります。
手前の女の子の体部分が結構描きこまれてしまっていましたが……
描き起こし段階としては、他のキャラクター程度で大丈夫です。持っている料理は、気分的に後で描き起こすことにしました。
[2]キャラクターの描き込み
大体の描き起こしができたら、より陰影を加えて描きこみをしていきます。
製作過程の画像で時系列順に紹介します。
1段階目
描き起こしで引いた線は消えてしまって良いので、大まかな陰影を描き込みます。基本手順は前回の食物と同じです。不透明水彩カスタムのブラシをメインで使います。
2段階目
陰影の描き込み密度をあげていきます。
線がなくても境目や形が見えてくればOKです。
3段階目
濃い目の色で必要な線を描き足します。赤寄りの濃いブラウンを使用しました。
ラインを引くには、不透明水彩カスタムブラシのみ使用します。
色が混ざるので、アウトラインが塗られている色に近づいて、自然なラインに見えます。
4段階目
荒い部分を整えたり、細かいハイライトを入れたりなど、細部の仕上げをします。
[3]チェック柄
チェック柄は、縦と横のラインをそれぞれ別レイヤーで作ります。
それぞれのラインの陰影を本番用の色で描き込みます。
この状態で十分チェック柄に見えるのですが、ちょっと一手間かけます。
上にきている「横ライン」のレイヤーの合成モードを[乗算]にしてしまいます。
こんな感じです。
布地の格子柄では、縦糸と横糸が交差する部分の色が2倍に濃く見える訳ですが、[乗算]にするだけで専用の色を置かなくても、交差する織糸の表現ができます。
『機能解説!トラの巻』→『レイヤーの合成モードの使い方』
これでキャラクターの部分は、ほぼ完成です。
実は手前の女の子のアクセサリーを描き忘れているのですが、後ほど気付いたので、最終調整での描き足しとなりました。
よくあることです!!
ここまでの手順で全てのキャラクターを描き込むと、このような状態になります。
奥に行くにつれて、ラインの太さを細く、色も淡くしていくと奥行きが出ます。
では、次は背景部分を描き上げて行きます。
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