[1] UV展開①
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1.プラグインの用意
2.ボディのUV展開
3.ボディ枠のUV展開
4.ボディ枠2のUV展開
5.サウンドホール枠のUV展開
6.ブリッジのUV展開
7.ブリッジ・サドルのUV展開
8.ストリングス・ピンのUV展開
1.プラグインの用意
今回のモデリング講座では、画像閲覧ソフトやメタセコイアのプラグインを用いて作業を行います。講座を始める前に、プラグインなどを各リンク先からダウンロードして、メタセコイアにインストールしておいて下さい。ダウンロードしたプラグインファイルは圧縮ファイルになっているかと思いますので、まずはOS標準の機能や解凍ソフトなどで解凍します。解凍後のフォルダ内に入っている「プラグインファイル名.dll」という拡張子「dll」のファイルを「メタセコイアをインストールしたフォルダ」→「Plugins」の階層にある各プラグインにより指定されたフォルダへ移動させてください。
・使用するプラグインとインストール方法に関して
UV Power Tools
作者:Jamaさん
http://space.geocities.jp/uvpowertools/
■インストール方法
UVPowerTools.dllを
「メタセコイアをインストールしたフォルダ」→「Plugins」→「Station」フォルダへ移動させてください。
※ショートカットを利用したい人は
UVPowerToolsSelect.dllを
「メタセコイアをインストールしたフォルダ」→「Plugins」→「Select」フォルダへ移動させてください。
■注意点
※「Microsoft DirectX エンド ユーザー ランタイム」をインストールしないとプラグインが使用できない場合があります。
mAstar Tool
作者:Jamaさん
http://space.geocities.jp/uvpowertools/
■インストール方法
mAstarTools.dllを
「メタセコイアをインストールしたフォルダ」→「Plugins」→「Command」へ移動させてください。
■注意点
※このプラグインにはMetasequoia Ver2.4.3以降が必要です。
UV Power Unwrap
作者:Jamaさん
http://space.geocities.jp/uvpowertools/
■インストール方法
UVPowerUnwrap.dllを
「メタセコイアをインストールしたフォルダ」→「Plugins」→「Select」へ移動させてください。
UVPowerUnwrapLive.dllを
「メタセコイアをインストールしたフォルダ」→「Plugins」→「Station」へ移動させてください。
UV展開図
作者:MASHさん
※配布先閉鎖に伴い、プラグインの入手が不可能になっています。
画像閲覧ソフトSusie
作者:竹村嘉人さん
http://www.digitalpad.co.jp/~takechin/download.html
PSDを読み込めるSusieプラグイン(ifpsd.spi)
作者:むつきはじめさん
http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se061665.html
■インストール方法
ifpsd.spiを
Susie本体と同じディレクトリに手動でコピーして下さい。
Susieは自動的にifpsd.spiを認識します。ただし、既にSusieが起動している場合
Susieを再起動する必要があります。
2.ボディのUV展開
・材質の設定
それではボディのUVから展開しましょう。まず全ての材質に「check.bmp」テクスチャを読み込みます。
(1)[材質]パネルで、「mat1」ダブルクリックして[材質設定]ダイアログを開きます。
(2)[マッピング]→[模様]に「check.bmp」と入力して[OK]をクリックします。
(3)同様の手順を「mat2」「mat3」「mat4」にも行います。
・UVの自動展開
[コマンド]パネル→[編集]→[UV操 U]をクリックしてUV編集モードに入り、とりあえず自動展開を実行してみましょう。 [UV操作]パネルの下から3番目[自動展開]をクリックしてください。綺麗に展開されましたね・・・。UV展開用プラグインの解説が必要なのか不安になりますが、こういう曲面の少ない静物には自動展開が本当に有効です。
・UVの縫合
先ほどの自動展開でUVは綺麗に展開されていますが、ボディ側面のUVはバラバラになっています。手作業で縫合する事も可能ですが、ここはプラグインを使用して楽をしましょう。
(1)[パネル]メニュー→[UV Power Tools]を実行、[UV Power Tool]パネルが表示されます。 [UV Power Tools]は、UVを操作、展開するのにとても便利なプラグインです。
(2)分断されたUVの端を選択して、[UV Power Tools]パネル→[選択UVへ接着]→[群]を実行します。画像のように隣り合うUVが自動で選択したUVに接合します。
手作業でどのUVと、どのUVが隣り合っているか確認した上で接合するといった手間を省けるだけでなく、UVのサイズが異なる場合は、ある程度のUVのリサイズも自動で行ってくれます。
(3)この作業を繰り返し、ボディ側面のUVをまとめていきます。
サウンドホール部分の小さなUVも同様にまとめます。
(4)最後にUVを整頓して完成です。ボディのトップと裏面を選択して、若干縮小させます。
ボディの側面とサウンドホール部分は90度回転させて、ボディの下に配置します。
整頓がすんだら、オブジェクト「ボディ」を編集不可、非表示にして次に進みます。
3.ボディ枠のUV展開
ボディ枠のUV展開には円筒マッピングを使います。自動展開プラグインでは上手くいかないケースもあるので基本の展開法も忘れないようにしましょう。
(1)まず[オブジェクト]パネルで「ボディ枠」オブジェクト[Shift]キーを押したままクリックし、全て選択状態にします。また、[材質]パネルで「mat2」を選択状態にしておきます。
この状態で円筒マッピングメニュー[Fit]を実行して下さい。
(2)これでボディ枠に近いところに投影円筒が来るので、そのまま円筒マッピングメニュー [Rotate]で90度回転、([Shift]キーを押しながらドラッグするとやりやすいです。)そして[Fit]を押してもう一度、枠に対して投影円筒をリサイズさせます。この状態で、円筒マッピングメニュー[Apply]を押すと綺麗にUVが作成されます。
(3)最後にUVを整頓して完成です。 [UV 操作]パネルの[回転][移動][拡大]を適宜使用します。
(4)整頓が終わったら、「ボディ枠」オブジェクトを「編集不可」、「非表示」にして次に進みます。
4.ボディ枠2のUV展開
自動展開でOKです。配置がわかりやすいようにUVを整頓して完成とします。オブジェクトは編集不可、非表示にして次に進みます。
5.サウンドホール枠のUV展開
(1)サウンドホール枠も、まず[UV操作]パネルの[自動展開]を実行します。
(2)後はボディと同じように[UV Power Tools]パネル→[選択UVへ接着]→[群]を使って分断された頂点を縫合します。
(3)最後にUVを整頓して完成です。円の部分や側面のUV等まとめられそうだなと思ったところはまとめていきます。こうすることでテクスチャを描く時のUV領域(解像度)を稼ぐ事が出来ます。オブジェクトは編集不可、非表示にして次に進みましょう。
6.ブリッジのUV展開
(1)まず、自動展開を実行してみます。良さそうではありますが、ちょっと分断されすぎていてめんどくさそうですね・・・。そこでプラグイン[UV Power Unwrap]と[mAstar Tool]の合わせ技を使ってみようと思います。
(2)[mAstar Tool]はコマンドプラグインと呼ばれるもので、インストールすると[左部メニュー]→[コマンド]パネル内に登録されます。
・[mAstar Tool]の使い方
まず「始点」となる点を選択します。選択された「始点」は白く表示されます。次に「終点」を選びます。この時「始点」から「終点」までの最短経路が白い線で表示されます。左クリックを押す事で、ハイライトされているラインを選択します。「始点」をもう一度選択すると始点をキャンセルする事ができます。
[mAstar Tool]を使いUVを分断したい辺を選択していきます。画像の様に辺が選択できたら、上部メニュー[選択部処理]→[UV Power Unwrap::Auto]を実行します。画像のようにUVが展開されます。
(3) [UV Power Unwrap::Auto]で作成されたUVですが、下図、赤枠内のような歪みが微妙に存在します。それを[UV Power Unwrap::Relax]を使って修正していきます。
使い方は簡単で、歪んでいない箇所のUVを選択状態にして、上部メニュー[ 選択部処理 ]→ [UV Power Unwrap::Relax]を実行するだけです。 [UV Power Unwrap::Relax]は複数回実行する事でさらに歪みを減らすことも可能です。
これで綺麗なUVが展開できたと思います。
(4)最後にUVを整頓して完成です。 [UV Power Unwrap]も非常に便利なプラグインですので、必ず手に入れておきましょう。オブジェクトは編集不可、非表示にして次に進みます。
7.ブリッジ・サドルのUV展開
(1)まず[自動展開]を実行します。
配置がわかりやすいようにUVを整頓して完成です。オブジェクトは編集不可、非表示にして次に進みます。
8.ストリングス・ピンのUV展開
(1)簡単なのですがUVを重複させるのが困難なので、もう一度モデリング時の工程であった複製を行う事になります。まずストリングス・ピンの一番左以外を削除します。
(2) 1つ残ったピンのUVを展開します。方法はボディ枠のUV展開と同様に円筒マッピングを使用します。円筒マッピングメニュー[Rotate]で90度回転、そして[Fit]を押してストリングス・ピンのサイズに合わせます。この状態で、円筒マッピングメニュー[Apply]を押してUVを作成して下さい。
(3)ストリングス・ピンは、てっぺんがくぼんでいるので、この部分のUVが上手く展開出来ません。ここは手作業で調整します。まず図の部分の面をベルト選択して[UV Power Tools]パネル→[OBJECTからUV選択]→[面]を押すと UVが選択状態になります。
このUVをさらに[UV Power Tools]パネル→[反転]→[上⇔下]を使い、選択されたUVの上下を反転させます。
[縫合]を使用して、上下反転させたパーツの点を結合させていきます。
くぼみ部分のポリゴンは正面より[焼きこみ]を行い、UVを作成します。
[UV操作]パネル内の[選択][移動][分離][整列]や、[UV Power Tools]パネル内の[縫合]を使用してUVを整理していきます。
(4)UV展開が終わったら上部メニュー[オブジェクト]→[オブジェクトを連続複写]を実行します。出現した[null time dup -Clone-]パネルの[オブジェクトの中心を基準にする]&[プレビュー]にチェックを入れ [直線運動]の[X]の数値に「2.15」、[Y]の数値に「0.1」を入力し、[繰り返し数]に「5」を入力します。これで同じUVを持ったストリングス・ピンが5つ複製されました。
(5)最後にUVを整頓して完成です。オブジェクトは編集不可、非表示にして次に進みます。
これで、今回の講座分は終了となります。次回は、ネック&ヘッド、フィンガーボード、フレット、ポジションマーク、ペグ、弦のUV展開に入っていきます。
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