提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30   
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昔から、CGキャラクターにとって毛の表現方法は難問です。スカートの処理と並んでCG臭さ、チープさが出てしまう場所であり、いまだに定番、決定版と呼べるような手法が確立していない部分でもあります。
どれだけ面倒かというと、海外ゲームの主人公に短髪・坊主頭が多いのは、ひとえに髪の毛を表現したくないだけじゃないかと邪推してしまうほどです。
しかし、特に日本的少女キャラクターにとって髪の毛は、その色・形だけでキャラが区別されるほどの最重要ポイント。避けて通ることは出来ません。

日本の3DCGでキャラが描かれ始めて約15年、定番と呼べる手法は主に次の3つがあります。

(1)短冊形

一番ベーシックな作り方。七夕の短冊のような形のポリゴンに髪の毛の模様を貼り付け、それを多数頭にぶら下げることで髪の毛を表現します。
この方式のメリットは、少ないポリゴンでも髪の毛らしく見え、加えて比較的立体的(漫画的)な表現が出来ること。
逆にデメリットは・・・
・短冊には厚さが無いので、アニメや漫画キャラクターのような立体的にボリュームのある髪型を再現するのは困難。
・薄い板を多重的に交差させて配置するので、髪の毛の模様が細かければ気にならないが、アニメのような「ベタ塗り」表現は(ポリゴン面の交差が目立つため)再現が難しいこと。
などがあげられます。

 

(2)立体型

髪の毛のボリュームをそのままポリゴンで表現する手法。ガレージキットやフィギュアをそのままポリゴンにしたような方法です。
テクスチャに頼らないので、漫画的な、あまり毛先が細かくないキャラや、毛並みを表現したくないキャラに有効です。上手く作れば、短冊形よりあっさり風味で、より漫画・イラスト表現に近いものが出来ます。

ただしこの方法、意外とポリゴンを消費します。また、立体的矛盾を解決しないと成立しません。下手に作るとヘルメットになってしまいます。立体的に接合部分にも気をつける必要があるので、意外と面倒な方法です。

 

(3)ファー

CGツールの機能で搭載されている場合にのみ使える手法。メタセコにはこの機能は無いので使えません。
ガイドとなるカーブなどを使い、本当に毛を生やし、計算で動かします。上記の方法とは比べ物にならない
リアルな絵が出来ますが、あまり日本では流行っていません。

 

これらの主要な方法の他、常に新手法が開発されています。
トンチで作ったようなファー表現方法で、毛の断面を書いたようなポリゴン面を何枚も重ねて、遠目には短い毛足の毛皮に見えるという方法があります。初めてみたときには目から鱗でした。

3DCGは、知恵を絞ればまだまだ様々な表現が可能なことを示す好例でしょう。
今回は作成難易度とポリゴン数などの観点から、オーソドックスに短冊形で行きたいと思います。

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