[7] 影響範囲を作る(2)
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いよいよ一番厄介な、可動する部分の設定を行います。
まずは基本ルールから。メタセコでのボーンの影響範囲の作成は、ポリゴンの箱を作り、ボーンの影響下に入る頂点をその箱で包むことで設定する、という方法が使われます。この箱を「アンカー」と呼びます。
アンカーとして認識させるには、アンカーの箱のみ含まれるオブジェクトの名前を
anchor|オブジェクト名
に設定します。
※「anchor」とオブジェクト名の間にあるのは [ | ] (縦線、バーティカルバー)。
オブジェクト名]は、そのアンカーが対象とするオブジェクトの名前です。
例えば、「Body」オブジェクトに対して有効なアンカーにする場合、「anchor|Body」という名前に設定します。
アンカーとなる箱には、対になるボーンと同じ材質を設定します。それによって、アンカー内に含まれた頂点が、アンカーと同じ材質のボーンに割り当てられます。
アンカーとなる箱の形は自由、かなり歪んでいても、6面体以上でも一応ウエイトの設定は出来る…ようですが、それにも限度があります(どれくらいの面数・歪みが許容されるかは不明)。出来るだけシンプルな形で組んだほうが、後々トラブルが少ないでしょう。
このアンカーが、2つ以上重なった部分は、2つ以上のボーンの影響を等分に受けることになります。この重なりを調整することで、間接がスムーズに動くキャラモデルに仕上げていくことになります。
では実際に、影響範囲を作成していきます。
まずは身体部分を、側面視点から[面の生成]で面を作成します。
新しいオブジェクトを用意し、名前を「anchor|Body」に設定。ボーンと一対一で対応するように材質を切り替えながら、アンカーとなる四角形面を作成していきます。
センター、下半身、上半身、首、頭の面を作成。ここで、各面の境界線は、それぞれ少しづつ重なるように作成・調整します。この「重なった部分」に含まれる頂点が、2つ以上のボーンの影響を受けて「柔らかく曲がる」部分になります。
側面からアンカー用の面を作成したら、コマンドパネル[押出]で面に厚みを付け、同時にオブジェクトを鏡面設定にすることで、身体部分を包む箱の形にします。
横方向へ面を動かしたり、箱の頂点を動かして、頂点を上手く囲うように調整してください。
続いて脚部分のアンカーを作成します。
正面視点から「足」「ひざ」「足首」に対応する面を作成。この面3つを[コピー]&[ペースト]&[面を反転]&[押出]&[統合]&[近接する頂点をくっつける]のコンボで箱にします。Z方向(奥行き方向)に位置を調整し、足を包むように調整します。
「Body」オブジェクトに含まれる「すそ(横、後)」、「頭のリボン(5本連結)」にも、アンカー用の箱を同じ手法で用意します。
オブジェクト「Body」用のアンカーがひと通り揃ったら、ボーンを起動して動作の確認をしましょう。
(ボーン起動前に、鏡面設定されたアンカーをフリーズするのを忘れずに)
表示・非表示のオプションはメタセコ本体と別管理なので、アンカー、ボーン以外のオブジェクトは画面に全部表示されます。とりあえず、画面視認性を高めるために、今必要ない「Hair」「Arm」「Skart」などは非表示にしたいところ。
オブジェクトを非表示にするには、タイムスライダーのカーソルを右クリックで表示される[オブジェクトリスト]でチェックを外します。
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