[4] ガイド絵を用意する

提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30   
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まず、顔のガイドとなる絵を用意します。
サンプルキャラクターを作成するのには必要ありませんが、オリジナルキャラクターをモデリングする際に、参考になるようにイラストスタジオを利用したガイド絵の作成方法について解説します。

このままサンプルキャラクターを作成したい場合は「[5]ガイドボックスを用意する」をご覧ください。

1.ガイド絵として適したイラスト

 

慣れないうちは、ガイドとなる三面図を用意します。キャラクターの場合、上からの図面は不要なので、今回は二面図。正面、横顔の2枚でOKです。

 

準備する絵は、出来るだけパースがついていない、「平行投影図法」のものが、ガイドとして具合が良いです。なるべく遠くから、望遠で撮影したような(奥行き感のない)絵が三面図には向いています。

イラストを描く際には、みんな、無意識的にパースがついた絵を描いています。ですが、3DCGは平行投影した画面で行います。パースのついた絵をガイドに3Dモデルを製作すると、パースのついた形状のモデルが出来上がり、最終的に二重にパースがかかってしまい、不自然です。(パースの影響は、主に目のサイズ、間隔、口の位置、耳のサイズに影響します)

まあ、最終的にはモデル上でバランス調整しますので、最初は厳密な平行投影図法でなくてもOKです。

2.ガイドイラストの作成

 

ここで一旦メタセコイアから離れてイラストスタジオでガイドイラストを作成します。イラストスタジオをお持ちでない方は 「IllustStudio体験版ダウンロード・試用登録」から体験版をダウンロードできます。
※正面顔を用意する説明のために、この項だけ、すまき俊悟先生のキャラではなく、オリジナルの絵を描いています

(1)まずは横に長い用紙を準備します。
[ファイル]メニュー→[新規作成]を実行します。

 

(2)正面顔と横顔を横に並べるために、幅1024px、高さ512pxの横長の画像を新規作成します。

 

メタセコでガイドとして使用するためには、画像の高さは256pxや512px、1024pxなどの「2の乗数」サイズにします。ガイドとして使うなら高さ512pxで十分です。(※2の乗数は2,4,6,8,16,32,64,128,256,512,1024,2048,4096....となります)

(3)続いて、ガイドとなるグリッドの大きさも「2の乗数」サイズにして、絵の中心線を明確にします。

まずは[レイヤー]パレットの[用紙]リブから[グリッド]レイヤーを選択し、表示状態にします。
[レイヤー]パレットのメニュー→[レイヤーの設定]→[詳細設定]と選択するか、[グリッド]レイヤーのアイコンをダブルクリックして[グリッドプロパティ]を開きます。

 

(4)[グリッドのプロパティ]で[グリッドの間隔]を256pxに設定します。(画像サイズに対して、ガイド線を少なく、かつ等分になるように数値を設定します)

 

(5)まずは、用紙右半分に[鉛筆]や[水彩]ツールで正面顔を片側だけ描きます。

正面顔は、その中心を、右から256pxのグリッド線を中心にぴったり合わせて描いてください。
※髪など、左右対称ではないパーツは顔とは別レイヤーに分けて描きます。

 

(6)顔を半分描いたら、選択範囲で囲んで…[コピー]→[貼り付け]の順で実行し、顔半分の複製を作ります。

 

(7)[編集]→[移動と変形]→[拡大・縮小]で、反対側の顔を作成します。

最初に[中心点]で左側をクリック、次に左右反転ボタンで反転します。位置が合わない場合はドラッグなどで微調整します。
左右反転後は、線を調整して絵を整えます。

 

※変形による反転以外にも、イラストスタジオの[対称定規]機能を使うと、常に左右対称に線が描かれるので、特に正面顔の調整に重宝します。

 

(8)立体感覚に優れていれば正面顔だけで十分ですが、慣れない(脳内にキャラの3Dが想像できない)うちは、製作のガイドに横顔も準備したほうが良いでしょう。

先に描いた正面顔ガイドから、頭のサイズと目の高さ、口の位置の水平ガイドを作ります。
[定規]メニュー[ガイド]→[水平ガイドを作成]を選び、

 

ガイドを作りたい高さで左クリックします。

 

(9)このガイドにあわせて横顔を描きます。

横顔のポイントは鼻筋と目の深さ。鼻の高さと鼻筋の長さは結構個性と時代性が出ると思います。眼窩の深さは、浅めのほうが平面的な顔になり、元絵を再現しやすくなります。
加えて、前髪のボリューム感は製作中に意外と迷うので、横顔に少し書き込んでおきます。

 

(10)正面顔、横顔が描けたら、画像を切り出して保存します。

念のため作業中の画像を保存してから、[編集]メニュー→[キャンバスサイズの変更]で、[中心点]を(正面顔がある)右側にしてから幅を(高さと同じ)512ピクセルに設定します。

 

(11)512px×512pxの正方形画像が出来たら、[別名で保存]。ファイル形式はBMP形式で。ここではファイル名を「Guide_Z.bmp」とします。

 

(12)続いて、[取り消し](ショートカット[Ctrl]+[Z])で作業中の横長画像に戻し、今度は左側の横顔も[キャンバスサイズの変更]で切り出し、BMP形式で保存します。ファイル名は「Guide_X.bmp」で。

 

 

これで、ガイド用の画像が完成しました。
次はメタセコでの作業に移ります。

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